0円タクシーに乗った赤坂の夜 乗り心地は意外にも… (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
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0円タクシーに乗った赤坂の夜 乗り心地は意外にも…

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福井しほdot.
0円タクシー外観(C)朝日新聞社

0円タクシー外観(C)朝日新聞社

降車後アプリに表示された会計画面(※画像の一部を加工しています)

降車後アプリに表示された会計画面(※画像の一部を加工しています)

降車時に手渡されたカード(撮影/福井しほ)

降車時に手渡されたカード(撮影/福井しほ)

 記者が乗車したのは8日夜9時過ぎの赤坂見附交差点近く。朝7時から運転し始め、記者はこの日11人目の乗客だという。前の乗客を降ろし、回送マークを外した1秒後にコール(予約)が入ったそうだ。

「回送を外すとだいたい3~4秒くらいでコールが入ります。特に港区はかなりの激戦だと聞きます」(乗車したタクシーの運転手)

 秒単位の戦いが繰り広げられていたことを知り、0円への執着を痛感する。この運転手によると、普段タクシーに乗らない20代の利用が多いという。SNSやネットニュースで0円タクシーの存在を知り、試しにと乗ってみた格好だ。

「普段から利用される方は0円タクシーを待つより、近くに停まっているタクシーに乗られるのではないでしょうか」(前出・運転手)

 どん兵衛仕様のタクシーへの興奮と物腰柔らかな運転手への安心感からか、「0円タクシー運転手は選ばれし50人なのですか――」

などとついたくさん質問してしまう。

「理由を聞いたわけではありませんが、私の会社で0円タクシーを運転している人を見ると、運転が荒くなく、落ち着いた人が多いような気がします。スポンサーの顔があるのでトラブルは厳禁。丁寧な接客ができるという点を重視したのではないでしょうか。失礼がないように、安全運転で、お客様が写真を撮る場合はご協力するようにと言われています。車を降りてタクシーの前で撮影される方もいます」

 タクシー会社に所属しているとはいえ、「どん兵衛」の看板を背負っているも同然。普段の乗務以上に気を使うことも多いのかもしれない。質問を続ける記者に一つひとつ丁寧に返してくれるのも、仕事のうち? 不安になって取り繕うように聞いてしまう。

「珍しいから、同じことをたくさん聞かれてしまうんじゃないですか」

 運転手さんは表情を崩さず、

「興味を持ってくださるお客様は多いですね」

切り返しのスマートさに脱帽する。その後も会話を続けていると、ぽつりとこうこぼした。


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