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橋下徹が認める「安倍政権のマーケティング力」とは?

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政治状況について語る橋下徹氏 (c)朝日新聞社

政治状況について語る橋下徹氏 (c)朝日新聞社

「ブレない政治家」が評価され、ブレる政治家はダメだというのが世の定評。しかし、新著『政権奪取論 強い野党の作り方』(朝日新書)が話題の橋下徹・前大阪市長によれば、むしろ逆だという。政治家が自分の政治信条やイデオロギーに傾倒せず、有権者のニーズや望みを科学的に「マーケティング」し、時々の状況に臨機応変に対応しながら、右に行き、左に行きつつも「前に」進んでいく――ポピュリズムだとの批判はあろうが、経済的に成熟し、価値観も多様化した日本では、この手法以外に有権者はつかまえられない。政権をとらなければ何も始まらないのが、民主政治の一面の真理。安倍政権のマーケティング力を、「多弱」の野党は学ぶべしと橋下氏はいうのだ。

*  *  *
 現在の日本の政界でもっともうまく政治マーケティングを行っているのは、安倍首相率いる安倍政権だ。

 自らの政治的信念・信条に固執することなく、有権者の意向をよく汲んで、政策に反映させていることが、政権の安定につながっていると感じる。選挙のたびに、経済や教育・福祉、暮らしに関する政策を前面に押し出し、しかも野党が主張していた政策をどんどん取り込んで有権者の支持を取り付ける。そして選挙が終わると憲法や安全保障など、有権者からは受けのよくない安倍首相のこだわりの政策を推し進める。

 このような政治の進め方をメディアやインテリ層は批判するけれど、僕に言わせればこれこそマーケティングに基づく政治そのものだ。

 憲法9条の改正に関してもそうだ。本来安倍さんは9条2項を削除して、日本は完全な軍事力を持つべきだという考えだが、それでは有権者に受け入れられないと察し、9条2項はそのままにして、自衛隊を合憲化する規定のみを置くという改正案を提案してきた。戦後七十年談話では「侵略」「お詫び」「反省」という言葉を間接的ながらも盛り込んだ。慰安婦に関する日韓合意でも「責任」「反省」「お詫び」という言葉を盛り込み、いわゆる河野談話を継承した。靖国神社への参拝は一度行ったきりでその後は控えている。さらに天皇の退位を認める手続きを定めた。


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