「NEWS ZERO」「プライムニュース」セクハラ、パワハラが相次ぐテレビ局の時代錯誤 (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「NEWS ZERO」「プライムニュース」セクハラ、パワハラが相次ぐテレビ局の時代錯誤

連載「芸能界閻魔帳」

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「news zero」の顔となる有働アナ (c)朝日新聞社

「news zero」の顔となる有働アナ (c)朝日新聞社

青山和弘記者(日テレNEWS24より)

青山和弘記者(日テレNEWS24より)

 民放テレビ局の情報番組プロデューサーはこう語る。

「どんなに優秀なテレビマンでも局の肩書きや立場がないと何もできませんからね。同じメディアの人間でも新聞や雑誌の記者さんならフリーになっても記事を書いたり表現の場はいくらでもある。編集者さんも企画力や人脈があればフリーでも活躍できるでしょう。でも、テレビマンはなかなか難しい。たとえ素晴らしい番組を作っても放送するには肩書や立場が必要だし、そもそも番組を作る機材も個人では所有できないほど高価なものばかりですからね」

 そのうえで、こう続ける。

「だから逆に言うと、肩書きや立場が絶大な効力を発揮しますし、仕事を効率よくこなすために上の者に従うのは当たり前という発想に陥りがちです。この業界に長くいればいるほどそうした感覚が染みついてきますし、中には自分が上の肩書きや立場を手にした時、何の疑問も抱かず、下の者に対してパワハラやセクハラまがいの行動に出てしまうといったケースもあるのではないかと思います」

 加えて、テレビマン特有の行動形式も影響を及ぼしているとか。

「我々テレビマンは基本的に組織、団体行動が常です。番組作り一つをとってもプロデューサーがいて、ディレクターがいて、カメラマンがいて、音響さんがいて、APがいて、ADがいて…という風に1人で番組は作れませんからね。それに生活リズムも特有なので、プライベートな時間も含めて業界内の人間で群れがちで“業界のルールがすべて”という感覚に陥りやすい。そのことはテレビ業界が村社会扱いされたり、他業種に比べて業界内転職率が高いのにも表れているでしょう」(前出の民放テレビ局スタッフ)

 こうした古くから続く業界を取り巻く風習や環境が、パワハラやセクハラの温床の一因となっているのだとしたら健全化への道はかなり険しそうだが、 果たしてテレビ業界は変わることができるのだろうか。(芸能評論家・三杉武)


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三杉武

三杉武(みすぎ・たけし)/大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして、芸能評論家として活動している。週刊誌やスポーツ紙、インターネットメディア、テレビ番組、ラジオ番組等で芸能ニュースや芸能事象の解説を行っているほか、スクープも手掛ける。「AKB48選抜総選挙」では、7年前から“論客(=公式評論家)”の一人として総選挙の予想および解説を担当。日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務めている

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