■民放・映画は「広瀬すず不在」で永野主演が増える?

 大竹しのぶ(61)といえば、白血病患者役を演じていたら、役が憑依して実際に吐血したという伝説の持ち主。北川は永野のエピソードを知ってそう例えたのかは不明だが、とにかく永野はすでに大竹の境地に達していたのである。芸能リポーターの川内天子氏はこう評する。

「永野の魅力はなんといってもあの力強い“目”です。目の動きで主人公の感情を伝えるというすごい演技をする。視聴者も彼女のあの大きな目に吸い寄せられるんです。また、小学生の頃からモデルをしているので、まだ18歳なのに自分の見せ方を熟知している。彼女は『半分、青い。』に出演するまで、脇役で数々の映画やドラマに出ていますが、そこで先輩女優や俳優の演技を見て相当、研究していたのでしょう。演技に力んだ感じがなく、自然体で演じられる若手女優は今、永野しかいないと思います。これから女優として成長し、女っぽさや、ほのかな色気が出てくれば、さらに大女優へと開花するでしょう。今後がとても楽しみです」

 今月末でドラマは終了するが、永野の今後について、前出のドラマ制作スタッフはこう明かす。

「各局のドラマや主演映画の企画が事務所に多数持ち込まれてると聞いています。永野の同じぐらい世代の女優をみると、2歳年上の広瀬すずが独走状態ですが、来年あたりには永野が必ず追随するはず。来春には、広瀬すずが朝ドラ100作目のヒロインを飾り、半年以上も朝ドラに拘束されてしまうため、もしかして永野が映画や民放ドラマの主演を飾り、独走状態に入れるかもしれません」

 圧倒的な演技力とライバル不在の追い風で、大ブレイクの兆しは相当アリだ。(ライター・藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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