(イラスト/majocco)
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 世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレス。取材やインタビューの基本はブロークン・イングリッシュ。それゆえ、恐ろしくも奇妙で日常生活ではまず使うこともないようなやりとりも生まれてしまう。そんな危険地帯で現地の人々と交わした“ありえない英会話”を紹介する本連載だが、今回は海外でのナンパ撃退法について紹介したい。

【イラスト】おすすめのフレーズは?

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 夏といえば男女の出会いの季節として盛り上がるものだが、女性がひとり旅で海外を歩いていたり、ふとした拍子にひとりになったりしたときなど、知らない男にしつこくつきまとわれでもしたら迷惑でしかない。海外だったら身の危険を感じるかもしれない。できれば、そんな嫌なことは回避したいはず。では、望まない相手につきまとわれてしまったときには、どのように対処すればいいのだろうか。

 さすがに女性の気持ちを筆者が声高に語ったところで説得力がない。そこで、旅行好きのモテキャラ(自称)女子を中心に効果的だった断り方を聞いてみた。

 結果、一番多かったのは「無視」すること。間違いなくこれが最もトラブルに発展しにくい方法だ。次に多く聞かれたのは、相手のキラーフレーズに過度な反応をしないことだという。例えばこんな決まり文句である。

「My friend lives in Japan.」(私の友達が日本に住んでいる)

「My sister will go to Japan next year, so please tell me about your country. I wanna know Japan.」(私の妹が来年日本に行くので、よかったら日本について教えてください。日本について知りたいんです)

 キラーフレーズには共感や同情、親切心をあおるものが多い。ほかにも日本語で「こんにちは」「あなたどこから?」とか簡単なフレーズを覚えて話しかけてくることも多い。モテキャラの旅女子によれば、ここでナンパに引っかかりやすい人は「日本のことを知っている」=「いい人」、と考えてしまう傾向にあるようだ。旅慣れた人は、日本のことを持ち出してきた時点で「怪しいヤツ!」と思うのだ。

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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ナンパを断ったらトラブルに!? いい回避法は