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ダメ会社だったスカイマークが定時運航でJAL、ANA抑えトップになった理由

連載「経済プリズム」

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ダメ会社だったスカイマークがJAL、ANAを抜く快進撃(スカイマーク提供)

ダメ会社だったスカイマークがJAL、ANAを抜く快進撃(スカイマーク提供)

Gemba Lab代表 安井孝之(やすい・たかゆき)
/1957年生まれ。日経ビジネス記者を経て88年朝日新聞社に入社。東京、大阪の経済部で経済記事を書き、2005年に企業経営・経済政策担当の編集委員。17年に朝日新聞社を退職、Gemba Lab株式会社を設立。著書に『これからの優良企業』(PHP研究所)などがある(撮影/村田和聡)

Gemba Lab代表 安井孝之(やすい・たかゆき) /1957年生まれ。日経ビジネス記者を経て88年朝日新聞社に入社。東京、大阪の経済部で経済記事を書き、2005年に企業経営・経済政策担当の編集委員。17年に朝日新聞社を退職、Gemba Lab株式会社を設立。著書に『これからの優良企業』(PHP研究所)などがある(撮影/村田和聡)

 2015年に民事再生法を適用し、経営破綻した航空会社、スカイマークが急速に経営を改善している。国土交通省が7月31日に発表した2017年度(17年4月~18年3月)の国内航空会社の定時運航率(出発予定時刻以降15分内に出発した便数の割合)で国内トップに躍り出た。スカイマークの定時運航率は93.06%で2位の日本航空(JAL)を3.05ポイントも突き放した断トツのトップだった(17年10月末から運航開始のエアアジア・ジャパンを除く)。市場からいったんは「ダメ会社」と烙印を押された会社が短期間で再生しつつある。それはなぜなのか。

 スカイマークは1996年に航空業界に第1号の新規参入会社として誕生した。大手旅行会社エイチ・アイ・エスの創業者、澤田秀雄氏が出資し、創業したが、事業には苦労した。既存航空会社の運賃の半額程度で勝負に出たが、既存航空会社はスカイマーク便前後の自社便の運賃を引き下げて対抗し、スカイマークの経営は苦境に陥った。澤田氏は04年にスカイマークの経営から手を引き、代わりにIT会社の経営者、西久保慎一氏が経営に参画したが、運航トラブルやエアバスとの契約トラブルで再び、経営が悪化し、15年に経営破綻した。

「安かろう、悪かろう」では経営が行き詰るのは世の習い。飛行機に乗る客は安全を求め、事故や故障がなく定時に出発することを願う。新規参入組だとしても客の目は厳しいのだ。かつてのスカイマークは「安かろう、悪かろう」の典型だった。

 経営破綻前後の14年度の定時運航率は83.75%。スカイマークは国内航空会社11社(当時)の中で10番目の成績だった。スカイマークは、運賃は安いが、よく遅れるので、到着後の電車などへの乗り継ぎに困ることが多かった。私自身もスカイマークの最終便で羽田空港に着いたものの、間に合うと思っていた終電に乗れず、困った経験がある。

 経営再建後、投資ファンド、インテグラル代表の佐山展生氏がスカイマーク会長に、日本政策投資銀行の常務だった市江正彦氏が社長に就任。不採算路線からの撤退や機種の統一などで経営合理化を進めるとともに、力を入れたのが定時運航率の向上だった。



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