田村耕太郎さん。“アホ”のお悩みを大募集中!是非お気軽にご投稿ください(https://goo.gl/Wuykqu)。採用された方には、田村耕太郎さんが連載でアドバイスをさせていただきます
田村耕太郎さん。“アホ”のお悩みを大募集中!是非お気軽にご投稿ください(https://goo.gl/Wuykqu)。採用された方には、田村耕太郎さんが連載でアドバイスをさせていただきます
権力を持ったアホとは戦ってはだめ!(※イメージ写真)
権力を持ったアホとは戦ってはだめ!(※イメージ写真)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークワンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、41万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「権力をもったアホの対処法」について。

*  *  *

【相談】取引先で非常に付き合いづらい相手がいます。怒りっぽく、小さなことを大きく騒ぎ立てます。だったら早く逃げればいいのでは?と思われるかも知れませんが、うちの会社にとっては大型顧客であり、それなりに影響力のある立場の人です。

 そんな自分の強い立場を利用して怒っているふしもあるのですが、会社もひたすら「我慢して付き合ってくれ」の一点張りで、とにかく逃げるに逃げられません。こうした人物とストレスなく付き合っていく方法を教えてください。

■相手の戦意を出鼻でくじこう!

 ボーっと見ていたドキュメンタリーで、世界最高クラスのSPの人が赤裸々にボディガードの実態を語っていた部分が印象に残っている。

「我々の基本中の基本は戦うことではない。我々の基本は“相手の戦意をくじくこと”。“絶対してはならないのは相手の戦意を高めること”。相手が武器を持っていれば体格差も格闘技経験もほとんど役に立たない。すでに高揚している不審者の戦意を高めたら高い代償を支払わないといけない」

 と淡々に語っていた。さらには「ハリウッド映画と現実は違う。これは不審者に狙われた人の対処方法も同じ。相手は、たださえ高揚した戦意であなたを狙っている。その人物の戦意をくじくことが真っ先にやるべきことだ。相手の戦意を高めてはいけない。そしてその場を素早く立ち去る。その状況では、それだけでいかなる護身術より役に立つ」とも。

著者プロフィールを見る
田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

田村耕太郎の記事一覧はこちら
次のページ
注意すべきことは…