ギネス世界記録認定を喜ぶ京都フローラの岩谷美里選手(日本女子プロ野球機構提供)
ギネス世界記録認定を喜ぶ京都フローラの岩谷美里選手(日本女子プロ野球機構提供)

 2018年、リーグスタートから9年目のシーズンを迎え、ますます注目を集めている日本女子プロ野球リーグ。17シーズンに首位打者、最多打点、最多本塁打の三冠を達成した京都フローラの岩谷美里選手(26)が、「世界初の三冠女王」としてギネス世界記録に認定された。

 岩谷選手は、創設時の女子プロ野球リーグを知る数少ないメンバーの1人。プロ入りした当初は投手兼内野手としてプレーし、初年度の2010年度は打率リーグ5位、リーグトップの5セーブを達成した。15年までは投手と強打者の「二刀流」で活躍したが、その後は内野手へとシフトした。

 ギネス世界記録として認められたのは、17シーズン、埼玉アストライアで打ち立てた首位打者(打率.441)、最多打点(38打点)、最多本塁打(5本)の記録だ。「三冠王を初めて獲得した女性プロ野球選手」として認定されることとなった。岩谷選手はこのシーズン、最多の60安打を放ち、四冠を達成、リーグの最優秀選手(MVP)にも選ばれている。

 18年3月24日、わかさスタジアム京都(京都市右京区)で行われたセレモニーでは、ギネス世界記録公式認定員から岩谷選手に、認定証と受賞パネルが贈られた。

 岩谷選手は「昨年の成績がこのような形で評価されたのは大変うれしいです」と笑顔を見せた。さらに、「私自身華やかさのあるプレイヤーではありませんが、一振りでスタンドをわかせられる選手になりたいと思います。また、その一振りが見たいというお客さんでいっぱいにしたいというのが今の目標です。いいスタートダッシュが切れるよう全力で頑張ります」と意気込みを語った。

 日本女子プロ野球機構の担当者も「日本女子プロ野球リーグは女子野球の普及・発展を目指して設立されたという経緯がある。今回のギネス世界記録認定が、子どもたちに女子プロ野球を目指したいと思ってもらえるきっかけになれば」と、岩谷選手の快挙を喜ぶ。

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