「生理がなくて一人前」!? 女性アスリートへの誤解、産婦人科スポーツ医が警鐘 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「生理がなくて一人前」!? 女性アスリートへの誤解、産婦人科スポーツ医が警鐘

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女子選手の種目別の無月経の割合 日本産科婦人科学会と国立スポーツ科学センターの共同調査から

女子選手の種目別の無月経の割合 日本産科婦人科学会と国立スポーツ科学センターの共同調査から

 平昌五輪が開幕したが、女性アスリートの日常のケアやサポートに不可欠なのが、産婦人科医のスポーツドクターだ。医学部志望生向けのAERAムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』では、国内でも態勢づくりが広がりつつある「女性アスリート外来」を取材。スポーツドクターに話を聞いた。

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 女子選手を支える産婦人科医の重要性が高まっている。

 というのも、生理がこないのを無視したまま、トレーニングや競技生活を続けることによって、深刻な故障や体調不良を引き起こすケースが相次いでいるからだ。特に注目されているのが、「利用可能エネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」。いわゆる「女性アスリートの三主徴」と称される健康上の問題だ。

 スポーツをするうえで、女性は長らく、「男性の小型版」であるという捉え方をされてきた。しかし男性と女性の体の仕組みは異なる。女性には女性の生理機能にかなったケアやメンテナンスが必要だ。その必要性がようやく認識され始め、スポーツドクターにおける産婦人科医の割合が年々増加してきている。

 そこで、近年開院した女性アスリート外来での兼務も行っている、順天堂大学順天堂医院の北出真理医師に、産婦人科の専門医から見る女性アスリート外来の重要性について話を聞いた。

「日々、女性アスリートの不調を聞くにつれ、予防の観点からも、絶対に産婦人科医が関わらなければいけないと思っていました。というのも、女性アスリートの障害には月経周期が関与するケースが多いからです」

 そう話す北出医師の元には、2014年の開院以来、10代後半を中心に200人前後の女性アスリートたちが来院してきた。月経困難症やPMS(月経前症候群)といったさまざまな主訴のなかでも症例数が多いのが、無月経(3カ月以上生理がこない状態)だという。

「女性アスリートに最も多いのが、視床下部性無月経です。原因の多くは低栄養。体重増加を恐れるあまり、消費エネルギーに比べて摂取エネルギーが不足したり、筋肉をつけようとしてたんぱく質は取るけれども糖質や脂肪、炭水化物は減らすなどの偏った栄養の取り方をしたりすることで引き起こされます。無月経が続けば骨量が減って骨粗鬆症になり、疲労骨折のリスクが高まります。また、女性ホルモンが少ない状態が続けば、将来不妊症にもなりかねません」


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