東大と京大の医学部受験で圧倒的な強さを誇る灘(兵庫)(写真/加藤夏子)
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 医学部に強い高校をみる指標としては、一人の生徒が複数校に合格できない国公立大医学部の合格者数でランキングするのが一般的だ。しかし、私立専願の生徒もいるし、首都圏では地方の国公立大と首都圏の私立大に合格した場合、自宅から通える私立大を選ぶケースも多い。

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 週刊朝日ムック『医学部に入る 2018』では、「国公立大」と「私立大+防衛医科大」それぞれの合格者数の高校ランキングトップ40を調査。表にまとめたので、ぜひ見てほしい。

 国公立大のランキングでランクインした公立校は11校。私立大のランキングでは日比谷(東京)のみだ。中高一貫校の医学部合格者数“上位独占”は、今年も続いているといえる。

 ここでは「西日本編」として、近畿から九州・沖縄までの「医学部に強い高校」をお届けする。

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■近畿

 国公立大医学部が9大学、私立大医学部が4大学あり、医学部志向が強いエリアだ。

 国公立大のトップ10に、2位の灘(兵庫)、3位の洛南(京都)、8位の甲陽学院(兵庫)、9位の東大寺学園(奈良)と、4校もランクインしている。すべて私立の中高一貫校だ。

 灘は卒業生数が220人と多くないが、毎年、難関医学部に多数の合格者を出している。東大の合格者95人のうち19人が理III、京大の合格者39人のうち21人が医学部だ。

 甲陽学院も卒業生が212人と少ないが、毎年、50~70 人ぐらいが医学部に進学する。17年は東大1人、京大7人、大阪大10人、神戸大5人など55人が国公立大に合格した。「東大人気が戻ってきて、今年は東大に39人合格しましたが、医学部は依然高い人気。中学入学の段階で、医師になりたいと考えている生徒が少なくないです」(杉山恭史進学資料室長)

 トップ40に入った高校で、灘や甲陽学院のように、卒業生数が220人以下なのは、216人の東大寺学園、215人の洛星(京都)、186人の大阪星光学院(大阪)、174人の白陵(兵庫)。合格者数だけではなく、卒業生の数にも注目したい。

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