「オーストラリアで開催されたビールの世界大会で優勝しているんです!」と勧めてくれたのはミャンマー産ビール「ダゴン」。

 パッケージに描かれたライオンがカッコイイです。アルコール度数5%と8%の2種類あり、赤いラベルの8%をいただきました。

 とっっっても濃厚!トロッとしたコクと甘みがあり飲みごたえ十分。8%であることを忘れどんどん飲めてしまう飲みすぎ注意のビールです。

 ペラッ・トゥッという発酵させたお茶の葉、揚げたひよこ豆やナッツ、にんにくなどを混ぜたミャンマーの家庭料理をつまみにすれば更に美味しくいただけます。お茶の葉のしょっぱさとナッツ類の歯ごたえが癖になりますよ。

 仏教国ミャンマーでもビールは一般的。

「日本と同じように若者から年配の人までビールを飲みますよ。私がいた頃は2種類しかビールが無かったんですが、今はたくさんあるみたいです」

 タンスィゥさんは祖国の大学で働いていたが軍事政権に対して反政権運動を行い20年以上前に日本に亡命。以来祖国に帰ることはできていません。

「いつかは帰りたいですけどね。民主化が進んだ時に国に帰れると思って会社辞めたらビザが下りなかったんですよ」

 それがきっかけでお店を開いたという波乱万丈な人生。でも笑顔で話してくれるので悲壮感はありません。ビールをきっかけに、世界を垣間見ることができるのも海外ビールの魅力です。

■ブラジルのフルーティーな「アマゾンビール」

 ビール消費量が中国、アメリカに次ぎ3位の南米ブラジル。ブラジル大使館を訪れると、通商・投資部部長のアナ・パウラ一等書記官が迎えてくれました。

「ビールはブラジルのシンボルとなる商品です」

 世界で5番目の広さを持つ同国では200以上のビール会社が地域に合わせたビールを生産しています。しかし、残念なことに現在日本に輸出しているブランドはありません。現在、輸入再開にむけ交渉中の日本の商社があるそう。ぜひ頑張っていただきたい!再開された時に備え、お勧めのビールを伺いました。

「どれも美味しいですが、興味深いのはアマゾンビールですね」

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