昨年11月にA代表デビューした親善試合のオマーン戦に続き、サウジアラビア戦で初めて予選出場した久保だったが、負傷交代という悔しい思い出が残った。それだけに「あの試合はケガしたってことであんまりいい思いはしていませんが、今回その相手とできるので、ケガせずいいプレーをしたい」と意気込みを見せる。

 前線の中央で幅広くボールを収められる大迫は戦術面でも欠かせない存在になっているが、あとは横一線だ。現時点では経験豊富な岡崎からFWでは最年少の浅野に至るまで、レギュラーとサブを決定づける差はほとんどないと言っていい。それはゴールという結果であり、点を取れるFWとしての評価だ。

 “完全アウェー”となるサウジアラビア戦は、本大会に向けた生存競争の第一歩である。当然、今回は選ばれていない新しい選手が入ってくることも予想されるし、ふるい落としもある。FWとしては戦術的な仕事もこなしながら、その中でどれだけゴールにつながるプレーができ、さらにゴールできるか。武藤の言う通り、彼らにとってサウジアラビア戦は結果が求められる試合なのだ。(文・河治良幸)