峯田和伸 (c)朝日新聞社
峯田和伸 (c)朝日新聞社

 NHKの朝の連続テレビ小説『ひよっこ』の視聴率は平均視聴率が20%以上を記録し続け、好調だ。主演の有村架純(24)をはじめ、多くの名優が出演する本作だが、その中で、ロックバンド「銀杏BOYZ」のボーカル、峯田和伸(39)の演技力に注目が集まっている。

「今回は、ヒロインを支えるちょっとテンション高めな変な叔父さん・宗男を好演しています。これまでの彼が求められてきた役柄を踏襲しながらも、さらに深みのある役柄を演じている。個性的な演技をする俳優たちが多い今回のドラマたちの中にあっても、爪痕を残す演技をしています。NHKの朝ドラで注目を集めると、スポンサーや制作関係者からの注目が俄然、高まるので、今後2年はさらにオファーが殺到するでしょうね」(民放テレビドラマのプロデューサー)

 確かに彼がこれまで演じてきたのは映画『アイデン&ティティ』(2003年)での北リスト役をはじめ、『少年メリケンサック』(2008年)での、若かりしころのバンドマン役、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(2010年)でのヘタレの童貞営業マン役といった、ミュージシャンとしてのアイデンティティーを引きずった役柄ばかりだった。

「ロックバンド『銀杏ボーイズ』でギター・ボーカルを務める峯田さんは、その前身バンド『GOING STEADY』(略称・ゴイステ)の頃から、むき出しの感情を切なくてメロディックな音楽に乗せて歌いあげ、男女問わず人気になった。童貞マインド全開のパフォーマンスは、ときに行き過ぎて、ステージ上で全裸になってしまい、書類送検されてしまったこともあった。ミュージシャン活動の傍ら、俳優としても活動してきましたが、これまでの役柄は、音楽活動でのパフォーマンスから想起されるような“エモーショナルな童貞くん”といったような物が多かった。要するに普段の彼そのまんまな感じなわけです。本人は意外とシャイな感じの方ですけどね(笑)」(映画雑誌の編集者)

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