投手の準備が2人目の先発ならば、打線の中での準備は青木宣親(アストロズ)である。10日の中国戦を除いてここまで4試合に3番打者として出場しているが、計16打数3安打の打率.188の成績。14日のキューバ戦では内野ゴロ3本と空振り三振の4打数無安打に終わり、山田哲人(ヤクルト)が2本塁打を放って完全復調した陰で、スタメンでは唯一の打率1割台に沈んだ。

 「チーム最年長」、「2度のWBC優勝経験者」として精神的支柱となっている侍ジャパン唯一のメジャーリーガーだが、数字上はクリーンアップの働きをできているとは言えない。今後、打順およびスタメンの変更はあり得るが、最も必要かつ期待されるのは青木が復調すること。不振が続いた中で迎えた決勝戦で決勝打を含む4安打をマークしてヒーローになった2009年のイチローの例はあるが、トンネルは短い方がいい。チームの勝利とともに、青木もまずは1本、会心のヒットをイスラエル戦で放っておきたい。

 白熱の展開、連日の死闘はファンにとっては面白いが、決勝ラウンドへ向けてはひと息入れたいところ。目指すは“快勝”――。その中で、投では千賀、打では青木のパフォーマンスに注目したい。