錦織圭の2017年を占う 開幕戦準Vから見えた“成長と課題” (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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錦織圭の2017年を占う 開幕戦準Vから見えた“成長と課題”

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今シーズン開幕戦のブリスベン国際で初めて決勝に進んだ錦織圭(写真:Getty Images)

今シーズン開幕戦のブリスベン国際で初めて決勝に進んだ錦織圭(写真:Getty Images)

 2017年シーズンの開幕戦は、錦織圭にとっても、そして男子テニス界にとっても、多くの示唆と予感に満ちたものだった。例年通り、南半球のブリスベンを始まりの地に選んだ錦織は、準決勝で世界4位のスタン・ワウリンカをストレートで撃破。同大会7回目にして、初めて決勝へと勝ち進んだ。

 昨年の全米オープン覇者のワウリンカ相手に、錦織は会心とも言える試合運びとパフォーマンスを演じてみせた。立ち上がりは、爆発的な攻撃力を持つ相手の強打とネットプレーに押され、守勢に回る場面が目立つ。それでも窮地で発揮されたのが、昨シーズン“ツアーで最も逆境に強いプレーヤー”に選出されたほどの勝負強さだ。この“逆境の強さ”とは、ブレークポイント阻止率やタイブレーク獲得率などの統計を基に、ATPが弾き出したもの。

 ブリスベンのワウリンカ戦でも錦織は、面した3本のブレークポイントをすべて凌ぎ、タイブレークの末に第1セットを奪取した。特に光ったのが、セカンドサーブからの展開力とストロークの安定感。この第1セットも、セカンドサーブでも60%の高確率でポイントを奪い、勝利への道を切り開いた。

 しかし、初めて勝ち進んだブリスベンの決勝戦で、錦織はもう一つの“初”に直面することになる。それが、過去3戦全勝していたグリゴール・ディミトロフ戦での敗戦だ。現在25歳のディミトロフは、10代の頃から“次期王者候補”と目され、大きな期待を集めてきた選手である。片手バックハンドに代表される流麗なプレーがロジャー・フェデラーに似ていることから、“ベイビー・フェデラー”と呼ばれもした。

 その愛称が相応しいことを証明するかのように、14年にはウィンブルドンでベスト4入りし、ランキングも自己最高の8位へ。グランドスラムで優勝する日も近いかに思われた。しかし、その後は浮き沈みの激しい時期を過ごし、昨年はランキングも40位まで下降。それが昨夏、アンディ・マリーらを指導した経験を持つコーチを新たに雇い、練習環境も変えたことで「再びテニスに恋をした」の名言を残すほどの情熱を取り戻す。


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