2点本塁打を放つ高山俊=4月24日、青山芳久撮影 (c)朝日新聞社
2点本塁打を放つ高山俊=4月24日、青山芳久撮影 (c)朝日新聞社

 プロ野球のセ・リーグは、レギュラーシーズンの全日程を終了した。今季は主力級の活躍をした新人が目立ったが、主な選手を査定してみたい。

 新人王候補の筆頭は、阪神の高山俊外野手だ。東京六大学リーグでは通算安打記録を更新し、昨秋のドラフトではヤクルトと阪神が1位指名。クジを引いたヤクルトの真中満監督が当たりと勘違い、ガッツポーズするなど、入団前から注目を集めていた俊足巧打の選手だ。

 オープン戦で打率.327と結果を残し、公式戦では開幕から1番に定着した。3月31日ヤクルト戦では、初回先頭打者アーチのプロ1号。初球を打った新人は72年ぶり2人目だった。調子を崩してスタメンを外れる時期もあったが、134試合に出場。得点圏打率はリーグ2位の.377と好機に強く、8月下旬から3番に座った。136安打は98年坪井智哉(現DeNAコーチ)を抜いて、球団の新人記録を更新。チームの新人で65打点は、69年田淵幸一の56打点、80年岡田彰布の54打点よりも多い。守備や走塁に課題は残るが、金本知憲監督の掲げる「超変革」の象徴となった。

 初のクライマックスシリーズ進出を決めたDeNAでは、新人バッテリーも大きな役割を果たした。ドラフト1位左腕の今永昇太投手は、4月29日に開幕4連敗。ただし、この時点で防御率はリーグ5位の2.45と安定しており、ここから5連勝と一気に巻き返した。疲労で6月19日から7月23日まで2軍で再調整となったが、最終的にチームで3番目に多い8勝(9敗)。奪三振136はチーム最多だ。

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