ひと昔前まで、巨人、南海、広島以外の球団にも、フランチャイズ・プレーヤーはいた。掛布雅之(阪神)、谷沢健一(中日)、池山隆寛(ヤクルト)、田代富雄(大洋=現DeNA)らは長距離砲でもあり、チームの顔だった。地元の球場で颯爽と本塁打を量産する姿は、きっと子どものファンを増やし、将来のプロ野球人気につながるはずだ。今季は筒香嘉智(DeNA)が地元横浜スタジアムで既に24本塁打。毎試合のように、大勢のファンから大声援を受けている。

 さて、明日からの巨人対広島の3連戦。巨人は阿部が4番に復帰した7月24日以降、16勝7敗(勝率6割9分6厘)と、セ・リーグでは最高勝率を残している(広島は同時期に13勝10敗で、勝率5割6分5厘でリーグ3位)。今季9本塁打の阿部は16年連続2桁本塁打もかかる。巨人を長きにわたって支えてきたフランチャイズプレーヤーが、土壇場でどこまで輝けるか。(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)