大勢の人たちの出迎えを受けながらJR名古屋駅に到着した力士ら=6月26日午後、細川卓撮影(c)朝日新聞社
大勢の人たちの出迎えを受けながらJR名古屋駅に到着した力士ら=6月26日午後、細川卓撮影(c)朝日新聞社

 平成の今、ふたたびの大相撲ブームが到来している。昨年度の本場所全90日間中、九州場所の4日間を除いた86日が満員御礼となり、今年も1月の初場所から現在開催中の名古屋場所まで、連日満員御礼の札がさがり続けている。

 思えば2007年の新弟子暴行死事件に端を発し、数々の不祥事が発覚。その人気が低迷していたのが大相撲だった。日本相撲協会は窮余の策として、SNSを利用しての新たなファン開拓に、地道に力を注ぐ。くわえてテレビのバラエティ番組出演など、力士たちのメディア露出にも寛容になり、土俵上では伺い知れない、親しみやすい力士の素顔を広く知らしめることに繋がった。

 そんななか、13年にはイケメン力士の遠藤が救世主のごとく現れ、“女性ファンの卵たち”の目を土俵に向けさせた。遠藤の存在が、現在の大相撲ブームを呼び起こすきっかけ(のひとつ)となったとも言える。

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