対照的に、数字で示しにくい貢献でチームを支えていたのが、プレミアリーグ挑戦1年目の岡崎だ。今季の5ゴールという数字はFWとして明らかに物足りないが、日本代表FWが豊富な運動量を駆使してピッチを上下動したおかげで、レスターは攻守のバランスが適切にとれていた。また、「速さ」のヴァーディ、「脚力」の岡崎と互いの補完性も良く、前線から積極的にプレスをかける2トップのペアは、レスターの躍進を語る上でも欠かせかった。実際、英紙『タイムズ』は、岡崎の貢献度について次のように記している。

 「時として周囲を生かす選手が必要になるが、まさに岡崎はそのようなタイプのプレーヤーで、ヴァーディのために身を粉にして戦った。ヴァーディと岡崎を見ていると、イングランド代表の英雄、ガリー・リネカーとピーター・ベアズリーを思い出す。リネカーがそうだったようにヘッドラインを飾るのは一人(=ヴァーディ)しかいないが、ヴァーディも岡崎もチームの成功を語る上で不可欠な存在だ」

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