「真田幸村」(左)と「伊達政宗」の二種類がある段ボール甲冑
「真田幸村」(左)と「伊達政宗」の二種類がある段ボール甲冑

 幼いころ、こどもの日に武者人形や武者飾りを見て、「鎧兜(よろいかぶと)を着てみたい」と思ったことはないだろうか?

 文具メーカーのショウワノート(本社・富山県高岡市)は、段ボールを使って、実際に着用できる甲冑(かっちゅう)を作るキットを発売した。パーツの組み立てにかかる時間はおよそ1時間半。完成した兜をかぶり、甲冑を身に着けると、身も心も戦国武将になれる!? 

 “段ボール甲冑”は、すでに販売されている子ども向け商品を、大人用にアレンジしたもの。2015年末に「工作体験や歴史への親しみを育むための“体験できる文具”」というコンセプトで、工作キット『着れちゃう!ダンボール』シリーズの子ども用を発売したところ、大好評を得た。SNSなどで話題になり、「大人用も作って!」との声が続々と届いた。ショウワノートの担当者によると、大人用へのニーズは次のようなものがあったらしい。

「親子で一緒に作り、一緒に着たい!」
「地域の祭りで着るのに、大人用もぜひ!」
「歴史大好き! コスプレ大好き!」

 大人用は、幅広い要望を受けての商品開発となった。ところで、段ボール製の甲冑とは、どのような構造なのか。パッケージを開けると、9枚の段ボールが入っている。約50種類のパーツを段ボールの板から取り外し、折り目を入れて組み立てていくと、兜、面頰(めんぽお)、咽喉輪(のどわ)、胴体部、腰まわりを覆う草摺(くさずり)、脛当(すねあて)などが仕上がる。

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