「スキのない遺言書」を残さないと、“争族”の元に!(※イメージ写真)
「スキのない遺言書」を残さないと、“争族”の元に!(※イメージ写真)

 遺言書には、「スキのない遺言書」と「残念な遺言書」の2種類があります。残念な遺言書を残してしまうと、“争族”を招く可能性も。週刊朝日ムック『はじめての遺言・葬式・お墓』(朝日新聞出版)に掲載した、「スキのない遺言書」作成の8つのポイントを紹介します。監修は行政書士の竹内豊さんです。

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 確実に実行される「スキのない遺言書」を作るには、「8つのポイント」があります。

 まず重要なのは、遺言書の信ぴょう性を高めるための配慮です。遺言書が効力を発揮するのは本人の死後ですから、遺言の効力が発生したときに本人が「私がこの遺言書を書きました」と主張することはできません。遺言書を見た人が「これは確かに本人が書いた本物の遺言書だ」と納得するような"証拠"を遺言書に盛り込みましょう。

「もしもの場合」についても、考えておく必要があります。もし、遺言で遺産を残すつもりの相手(配偶者や子どもなど)が自分より先に亡くなってしまった場合は、誰に相続させるのか。もし、遺言書の内容に不満を持つ相続人が出た場合はどうするのか。そういった「もしもの場合」を想定して、その対応策を遺言書に盛り込んでおくことが大切です。

 また、自分の死後に遺言内容を速やかに実行してもらえるよう、誰に手続きを任せるのかをあらかじめ決めておき、相続手続きに必要な資料や書類も用意しておくと安心です。

 そして、遺言書は作成して終わりというわけではありません。紛失などのトラブルを防ぐため、遺言書の保管やメンテナンスも大切なポイントです。

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