結婚相談所を訪れる男性の多くは「それ以前」の問題!? 彼らに足りないものとは 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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結婚相談所を訪れる男性の多くは「それ以前」の問題!? 彼らに足りないものとは

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南文枝dot.#婚活#男と女#結婚
秋山さん(左手前)にプロポーズ成功を報告する藤井さん(右端)

秋山さん(左手前)にプロポーズ成功を報告する藤井さん(右端)

イクメン大学のプログラムの一つ料理に挑む藤井さん(左端、イクメン大学提供)

イクメン大学のプログラムの一つ料理に挑む藤井さん(左端、イクメン大学提供)

助産師が赤ちゃんを抱っこするコツについて教えるプログラムもある(イクメン大学提供)

助産師が赤ちゃんを抱っこするコツについて教えるプログラムもある(イクメン大学提供)

「男性が変わって社会を変えられれば」と話す秋山さん

「男性が変わって社会を変えられれば」と話す秋山さん

「プロポーズをしました。無事了解をいただけました」

 交際中の女性との結婚が決まったという大阪府八尾市の不動産業経営、藤井伸行さん(36)はうれしそうに報告した。藤井さんは育児や家事などを体験学習し、女性との出会いから結婚、子育てに向けてのスキルを学ぶ「イクメン大学」(大阪市)の0期生。報告を受けた大学学長の秋山剛さん(39)やスタッフらに祝福ムードが漂った。

 国立社会保障・人口問題研究所の資料によると、50歳時点での未婚率を示す「生涯未婚率」は、男性は1990年代から急激に上昇し、2010年で20.14%と、この20年間で3.6倍となった。女性の約2倍であり、5人に1人の男性が生涯独身で通す計算となる。

 さらに、恋愛にがつがつしない草食系男子が増えているとも言われている。秋山さんは「将来的には3人に1人になるかもしれない。女性とのコミュニケーションの取り方や料理、育児などについて学べば自信がつくのではないか」と考え、大学を設立したと話す。

 大阪で結婚相談所などを経営する秋山さんのもとには、結婚を希望する男性が多く訪れる。彼らが口をそろえて言うのが、「出会いがない。自分に自信がない」という言葉だった。

 独身のうちから家事や育児のコツを学び、女性に求められる“真のイクメン”に育てることを目指すイクメン大学。受講生の多くは「女性との出会いの場に一歩踏み出したい」と考える20~40代の独身男性だ。だが、中には新婚で「勉強したい」と意気込む既婚男性もいるという。

 大学では、心理学、料理、整理整頓、育児、ファッションに加え、元プロボクサーの秋山さん直伝で、内面から自信をつけるボクシングと六つのプログラムを学べる。すべてのプログラムを受講する全12回(24時間)のコースは10万円で、修了すると民間資格「イクメン士」を取得できる。このコースや独身男性向けの恋愛コース(全4回8時間、4万5000円)には女性との「料理合コン」がついてくるため、大学で学んだことを実践する場まで得ることができる。

 心理学はパフォーマンス力や観察力などが向上する「NLP」(神経言語プログラミング)を学んだ秋山さんが講師となる。また、整理整頓は一級建築士やライフオーガナイザー、育児は助産師といった、その道の専門家が各プログラムの講師を務める。これまでに0~2期までのコースが開講され、約15人が修了した。現在、16年1月から始まる3期の受講生を募集している。

 14年4月から真剣に婚活を始めたという藤井さん。「マイナスにならないだろう」と軽い気持ちでイケメン大学に入学し、プログラムを受講した。その結果、「相手の気持ちに立ってコミュニケーションが取れるようになった。なんでもかんでも迎合するというわけではないが、相手の意見を尊重して合わせられるようになった」という。

 以前の自分を知る人からは「感じが変わった」と言われるという。藤井さんとは約3年の付き合いで、報告に同席した運送業経営の藤井正嗣さん(43)は「以前は自己主張が強かったが、人の意見に耳を傾けられるようになった。また、周りの人への気遣いが目立つようになった」と話す。

 また、結婚相手に求めるものも変わった。「一緒にいて楽しい」から、「一緒にいてラク」を重視するようになり、求める女性の幅が広がったという。出会う女性に対しても一気にがつがつ踏み込むのではなく、段階を踏んで交際できるようになった。15年7月に婚約者の女性と出会い、8月から交際を始めた。「よく笑う方なので、なんでも話し合え、笑顔の絶えない家庭にしたい」と話す。

 昨今ではバリバリ働いて稼ぐ女性も多くなり、「主夫がほしい」との声も聞かれるようになった。男性にとってますます高まる結婚のハードル。花嫁修業ならぬ花婿修業を積んで、幸せをつかんで欲しい。

(ライター・南文枝)


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