阪神大震災で多くを失った女性経営者が、今伝えたいこと (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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阪神大震災で多くを失った女性経営者が、今伝えたいこと

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大谷由里子dot.#ごきげんに生きよう
マンガ/上大岡トメ

マンガ/上大岡トメ

 そして、いろんなお医者さんのガンに関する本を読んだ。

 そして、セカンドオピニオンも見つけた。

 いろんな人の話を聴くたびに、「自分で答えを出すしかない」と、思えてきたらしい。

「これも、わたしの運命だと思って、自分で納得の行くようにしょうと思ったの」

 そう彼女は言った。

 私自身も、阪神大震災の後、どうしていいかわからなかった。

 仕事はまったくない。でも、経営者だったわたしは、社員に給料も払わなければならない。

 家賃も社会保険も払わなければならない。

 出て行くお金はあるのに、入ってくるお金はない。

 最初は、ジタバタした。でも、ジタバタしてもどうしょうもない。

「なるようにしかならない」

 状況を受け止めて、開き直って、失ったものよりもあるものに目を向けた。

 時間だけは山ほどあった。

「時間があれば何をしたかったか」

 考えて、考えて、文章を書きだした。

 それが、一冊目の本、『吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』(朝日文庫)で、ロングセラーとなって、いろんなチャンスをもらうことになった。

 だから、わたしは、伝えたい。

 何か起こった時、

「目の前で起こっていることは起こっていること。これを受け止めるしかない」

 と思うことがどれだけ大切かを。


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