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小泉今日子に見る「才能」の意味

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助川幸逸郎dot.#小泉今日子になる方法
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 どうすれば小泉今日子のように、齢とともに魅力を増していけるのか―― その秘密を知ることは、現代を生きる私たちにとって大きな意味があるはず。

 日本文学研究者である助川幸逸郎氏が、現代社会における“小泉今日子”の存在を分析し、今の時代を生きる我々がいかにして“小泉今日子”的に生きるべきかを考察する。

※「小泉今日子の最大の強みとは?」よりつづく

*  *  *
 小泉今日子は、変化をくり返すことで活躍の幅を広げてきた人です。デビュー直後の「松田聖子のレプリカ」のような「1.5流アイドル」から、アバンギャルドな超一流アイドルへ。1990年代には「サブカル女王」になり、永瀬正敏との結婚後は、本格的な「映画女優」の道を歩みはじめます。世紀の変わり目ごろからは、小劇場系の舞台にも進出。文筆家としての実力も、今では「芸能人の余芸」の域を超えています。

 こんな風に変わりつづけることができる理由は、もちろんひとつではないでしょう。確実にいえるのは、「本当の自分」に執着していては、小泉今日子のように「脱皮」を遂げられないということです。

 先日、私より三つ年上の女性――1964年生まれ――がいっていました。

<小泉今日子は素敵だとは思うけど、あんな風になりたがっている女のひとは、私のまわりにぜんぜんいない>

 私と同じ年の女性が、こんなことを口にするのを耳にしたこともあります。

<アイドル時代の小泉今日子には、無理してる感じがしてあまり惹かれなかった。私は断然、松田聖子が好き>

 バブル時代に青春をおくった女性の多くは、今でも「本当の自分」を承認されることへのこだわりを持っています。「本当の自分」を放棄して活路をひらく小泉今日子のやりかたは、彼女たちにしてみれば「邪道」なのでしょう。


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