睡眠改善委員会が発表した「快眠」の定義
睡眠改善委員会が発表した「快眠」の定義

「かくれ不眠」を知っているだろうか?

 2011年2月3日「不眠の日」に発足した睡眠改善委員会は、近年、若者を中心に増加傾向にある、睡眠の悩みを抱えている、または、良い睡眠への積極的な対処を行っていない状態を「かくれ不眠」と命名した。さらに、「かくれ不眠」には「眠りが浅い」、「生活不規則」、「高ストレス」、「自分は大丈夫」、「初期かくれ不眠」の5タイプが存在することを学会で発表。「かくれ不眠」解消のための情報や知識を発信し、すこやかな眠りのための支援を行ってきた。

 睡眠改善委員会が定義した「かくれ不眠」とは、以下の条件に当てはまる状態を指す(単なる寝不足とは異なる)。

 ・専門治療が必要ではない
 ・軽度かつ短期的な不眠症状がある
 ・睡眠の悩みを抱えている
 ・良い睡眠への積極的な対処を行っていない

 現代社会が抱える仕事・人間関係などのさまざまなストレスにより、このような状態を持つ人は潜在的に多いと考えられていたが、10年12月にエスエス製薬株式会社が行った調査によると、全国の20~40代の約8割が「かくれ不眠」に該当することがわかった。

 今年11月に睡眠改善委員会が発表した「快眠」の定義は、良い眠りとはどのようなものか、「快眠」を分かりやすく指標化したもの。「かくれ不眠」状態を改善し、「快眠したい」と行動する人向けに、まずは自分の睡眠状態を客観視する“ものさし”となることを期待しているという。

 同委員会は今後、「かくれ不眠」と同じく、「快眠」についてもチェックシートを作成し、タイプ別に分類していく予定だという。

 人生の中で、健康維持のために食事や運動と同様に大切な要素である「睡眠」。本当の「不眠症」になってしまう前に、自身の睡眠の状態を把握し、コントロールしていくことをおすすめしたい。まずは下記チェック項目を確認し、思い当たる人は、睡眠改善委員会公式ページにアクセスし、専用チェックシートで自分の「かくれ不眠」がどのタイプか調べてみてはいかがだろうか?

■かくれ不眠チェックシート(12項目)
 ・よく昼間に居眠りしてしまうことがある 
 ・最近、面白そうなことがあってもあまりやる気が出ない
 ・寝つきが悪いことが多い 
 ・眠れないのは異常ではない 
 ・夜中に何度か起きてしまうことがある
 ・寝る時間は決まっておらず、毎日ばらばらである 
 ・平日にあまり寝られないため、休日に「寝だめ」をする
 ・起きた時に「よく寝た」と思えない 
 ・自分は寝なくても大丈夫なほうだ 
 ・思ったよりも早く起きてしまうことがある
 ・集中力が途切れがちで、イライラすることが多い 
 ・仕事が忙しいと、寝ないで夜遅くまで頑張ってしまう

【関連リンク】
睡眠改善委員会公式ページ
http://www.brainhealth.jp/suimin/
「快眠」の定義についてはこちらから
http://www.brainhealth.jp/suimin/newsrelease/pdf/news_141125.pdf