佐野 僕も大学4年のときは学校に来てなくて。東宝の広告代理店に勤めはじめて広告を作ってました。キャッチコピーも書いてましたけど、何文字でとか、漢字を使えとか制約が多いので面倒臭くて(笑)。この言葉にメロディーつけて歌ったら、どれくらい訴求力が強いだろうと。

周防 初めて口にしますが、実は助監督のとき、佐野さんのライブ撮影を手伝ったことがあるんですよ。

佐野 そうでしたか。去年デジタルリマスターして全国上映し直した「Film No Damage」ですね。当時はまだライブを映像に残すという考え方はなかったのですが、自分の初期のステージを10年、20年先のファンに見てもらいたいと。

周防 すごいなあ。でもそのころの僕としては、同世代が歌ってるのを見ながらすねて、「ふーん」と思っていました(笑)。

佐野 同世代とは、えてしてそういうもの(笑)。自分がプロになった当時、音楽業界は分業制。僕は、詩と曲は切り離せないし、またどう売って見せていくか、これも切り離せないと気づいた最初の世代だったと思います。

 初めて語られる秘話も満載の対談全文は、『立教大学 by AERA』に収録している。ほかには、長嶋茂雄、細野晴臣、大草直子、上重聡、杉本博司、南沢奈央、上橋菜穂子といった豪華OB、OGのインタビューも。また、立教大学の誇る研究最前線「知の深淵に続く道」、野球部、アメリカンフットボール部など体育会の活躍に迫る「飛べ!立教大学体育会」、卒業生の柚木麻子、なかにし礼のコラムも掲載。キャンパスの四季を追った美しいグラビアを楽しみつつ、アットホームながら特別な存在感を放つ立教大学の魅力をたっぷりと感じることができる。本体840円+税。