ただし、ナッツを選ぶときには、2つ大事なポイントがあります。

 1つは無塩のものを選ぶこと。もう1つは、カビに注意することです。ナッツ類につくカビが出すカビ毒は強烈な発がん作用を持ちます。

 なお、ピーナッツはナッツではなく正確には「種」ですが、食品成分的には「種実類」として同じくくりに入っています。

 ハーバード大学が2017年米国臨床腫瘍学会雑誌で行った発表では、大腸がん患者がナッツを多く食べる(1日アーモンド7粒)と、生存率が改善したと報告しています。しかし、ピーナッツにはこの効果は見られなかったそうです。(*4)

 したがって、ナッツは良くても、ピーナッツはあまりおすすめできません。というのも、今、日本で市販されているピーナッツ製品の多くが中国産で、製造過程が確認できませんし、塩がたっぷり振られているケースが目につくからです。

 ピーナッツを食べるなら国産の信頼がおけるものに留めておきましょう。

●添加物だらけのアーモンドミルクは わざわざ飲む必要なし!

 もう1つ、今、人気上昇中の市販のアーモンドミルクもやめておいたほうがいいでしょう。いくつかの製品の成分を確認してみましたが、砂糖だけでなく、怪しげなものが混ざっています。

 健康にいいからと勘違いしてわざわざ摂取している人もいるようですが、あえて、飲む必要はありません。

※『医者が教える食事術2 実践バイブル――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』(ダイヤモンド社)から一部抜粋・加筆

(*1)N Engl J Med 2013;369:2001-11
(*2)N Engl J Med 2018;378:e34
(*3)Archives of Internal Med 2010;170:821-27
(*4)J Clin Oncol 2018;36:1112