●賢い人は情報収集し 格安スマホに切り替えている


 拒否する理由を聞いてみると、「今は、機種変更する時間がない」と多くの人が言います。家計相談に来る時間はあるのですから、そんなはずはないのですが。

 本当の理由は別にあります。例えば、「大手以外のキャリアを使うと、ケチだと思われ恥ずかしい」「格安スマホはつながりにくく、データ通信や音声通話の品質も悪いのではないかと不安に思う」「機種変更する際に発生する解約金がもったいない」「大手キャリアに相談したら、拒否されそうだ」などなど。どれも根拠のない、薄っぺらなものばかりなのです。
 確かに、格安スマホは無料通話分が十分ではないなどのデメリットはありますが、今や、多くの無料通話アプリがあり、それを使えば十分通話ができます。音質だって、決して悪くありません。品質はずいぶん改善されているため、満足度も決して低くないはずです。

 一度も試さず、先入観だけでせっかく安く使えるものを逃してしまうのは、非常に残念。少しでもお金を貯めたいと考えているのであれば、「利用の現状に見合った使い方、かつ適正な金額で利用する」ことを心掛けるべきです。賢い人は、そういうことを見逃しませんし、自分でしっかりと調べて取り込もうとします。

 つまり、お金が貯められるかどうかは、行動がすべての入り口。実行力があるかどうかで決まります。

●月に2万3000円節約でき 運用すれば大きな資産に
 スマホ4台にネット回線代、そして固定電話の費用を含めると、Tさん一家の通信費は1ヵ月になんと3万6000円。ですが、そろって格安スマホに切り替えると、1万3000円まで下がりました(図1参照)。浮いた差額は2万3000円。これだけ浮けば、家計の赤字解消にも貢献するでしょうし、コツコツ貯めて遊びに行ったり、投資に回したりすることだってできます。
 この先30年間、格安スマホを使うと仮定し、節約できる金額を計算してみますと828万円にもなります。

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