ですが、この浮いた資金を投資信託で積み立て、年利3%で運用できたとすると、運用益は30年で約512万円となり、約1340万円もの「資産」を作ることができます。さあ、この数字を見ても大手キャリアのスマホを使い続けますか?

 家計をリストラする手段として格安スマホを紹介すると、女性、特に専業主婦の方は、素直に受け入れてくれます。設定などに多少の不安を感じていても、相談できる家電量販店などに行って、切り替える人が多い。

 そして、数ヵ月間使ってみて、使用感は大手キャリアと大して変わらないことや、解約金も2~3ヵ月もあれば元が取れてしまうこと、そして今までより家計のやりくりが楽になることなどを口にし、「もっと早くやっておけばよかった」と言います。

●家計を改善させるには 得な情報を取り込む姿勢が重要
 男性でも、家計相談の経験上、自営業や自由業などに就いている人の方が受け入れやすい気がします。難しいのは、普段、規則に縛られているサラリーマン。どれだけ奥さんが訴えても、聞く耳を持たない夫が多いのです。頭が固く、新しいことを受け入れるのが苦手なのかもしれません。

 そうした夫を説得するコツがあります。まずは奥さん、そして子どものスマホを格安に替え、何ら不自由のないことを身をもって示すのです。

 ここまで格安スマホの話をしてきましたが、実は今回、スマホの話をしたかったのではありません。家計を改善するためには、生活上の知恵や、お得な情報などを上手に取り込むという視点を持ち、実行に移すことが重要であると訴えたかったのです。

 スマホの話は、あくまでその代表例。家計が残念な残念サラリーマンは、いつまでたっても習慣に縛られて抜け出せず、新しいことを受け入れられない人たちだという話でした。