小池知事vs巨大利権、盛り土問題を契機に全面対決へ (2/4) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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小池知事vs巨大利権、盛り土問題を契機に全面対決へ

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立候補当初は、築地問題を主張しておらず、選挙戦略で途中から政策に取り入れた小池知事。しかし、豊洲新市場に盛り土がされていない問題が発覚して以降、事態は急変。小池知事による、東京都庁の利権追求の手が強まってきた
Photo:日刊スポーツ/アフロ

立候補当初は、築地問題を主張しておらず、選挙戦略で途中から政策に取り入れた小池知事。しかし、豊洲新市場に盛り土がされていない問題が発覚して以降、事態は急変。小池知事による、東京都庁の利権追求の手が強まってきた Photo:日刊スポーツ/アフロ

●東京都と東京ガスの癒着のウワサも!? 利権や不適切な情報開示などで伏魔殿化

 では、そもそもなぜ築地市場の移転は問題になっているのだろうか。これを理解するために、移転問題の経緯についておさらいをしておきたい。

「この議論が始まったのは1990年ごろでした。築地市場は1935年の開設から50年以上が経過しており、建物の劣化が進んで一部が破損したり、アスベストの問題もありました。また、市場の取扱量の増加に施設が耐えられなくなっており、駐車場や荷さばきスペースが大幅に不足してきたのです」

「ですから、このままではいけないということで関係者の意見は一致しています。それで、移転か建て替えかで議論を進めてきたわけですが、建て替えの場合は、新しい施設を建設している間に使う代替施設も用意しなければならず、手間も費用もかかってしまう。それで、移転が決定しました」

「問題となったのは、移転先です。なかなかまとまった土地が見つからず、最初は1995年に青島幸男さんが都知事になって都市博開催を中止したため、その会場予定地だった臨海地区の新たな活性化のために、臨海副都心にしようなどという案もあったようですが流れました。その後、石原都知事時代には、圏央道が整備される多摩地区にしようという案もありましたが、これもなくなりました。そうした紆余曲折を経て、築地から近くまとまった土地もあるということで2011年、豊洲に移転することが正式に決まったのです」

 現在の築地市場から豊洲新市場までは直線距離で2.3キロにすぎないが、東京ガスの工場跡地である豊洲は、土壌汚染の問題があった。東京都が2007年に発表した調査結果によれば、移転候補地の土壌にベンゼンやシアン化合物、ヒ素といった有害物質が環境基準を上回る濃度で存在していることが確認された。

「小池さんが築地市場の移転延期を決めた理由として会見で挙げたものの1つに安全性の疑問があります。小池さんは、とりわけ豊洲新市場の安全性を確認するために行われてきた地下水モニタリングの最後の結果が公表される前に移転が予定されていることを問題視しています。東京を代表する市場ですから食の安全は重要です」

「そこへきて、9月10日に、汚染土壌の安全性のために予定されていた盛り土が新市場の建物の下には行われていないことが発覚しました。小池知事は都庁幹部らに『信頼が崩れた』『重要な局面』『なぜこうなったのか調査を』と主張。もはや短期間の延期ではなく、新たな調査、信頼回復、場合によっては工事のやり直しなど、移転はまったく見通しが立たなくなってきました」

 安全性もさることながら、膨れ上がった費用についても小池知事は疑問を呈している。


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