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英語でクラス1位、1550円。

文・内藤みか

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 高校3年生の息子は英語が苦手で、学年でワースト10にしょっちゅう入っている。この2月に模試での偏差値がついに37まで下がったところで私と作戦会議をし、受験もあるのでなんとかせねば、と英語の特訓を続けてきた。

 特訓といっても、大してお金はかけていない。まず、家にあった電子書籍端末Kindleに1000冊以上の無料の洋書絵本をダウンロードし、毎日1冊ずつ読むようにした。最初はあまり興味がなさそうな息子だったが、科学図鑑のようなシリーズが気に入り、自分から何冊も読むようになった。王子様やお姫様が出てくる物語よりは、男の子なので、イルカやアルパカや伝書鳩の生態のほうに触手が動いたようだ。このシリーズは何百冊もあるので、当分の間、電子読書は続けられそうだ。

 あとは英語長文問題集(1冊750円)を1日1問解く。それと、英単語アプリ(800円)を1日10語こなす。私と息子がこの春休みにしたことは、合計で1550円程度しかかからない特訓だった。春期講習に通うよりも自宅で学ぶ事を選んだのは、息子の場合、授業を受けるよりも実践したほうがいいような気がしたからだった。

 英語の勉強の成果が出るには半年ほどかかるという説もあるが、4月、新学期が始まった途端、息子は模試の英語の偏差値が6も上がった。久しぶりに見る偏差値40台に大喜びする親子……。低次元だと笑われるかもしれないけれど、母親の私も心から嬉しかった。息子も何度も模試の結果を見返して悦びに浸っていた。

 さらに、今度はなんと英語でクラスで1番となったという!
 それにはとあるからくりがあった。息子の高校では英語のクラスは習熟度別で、息子はもちろん一番下のクラスにいて、人数は13人。それでもその中で1位を獲ったのは、初めてなのだから素晴らしい! と親バカの私は力いっぱい褒めたたえた。

 そして面白そうと横から顔を突っ込んだ中学1年の娘までもが、同様の学習方法で始まったばかりの英語の授業で100点を連発している。我が家の子どもたちにはこの電子的英語学習が向いているようで、少しほっとしている。

 でも息子の志望校合格に必要な英語の偏差値は、60。先は長い。息子よ、この勢いで、頑張っておくれ……。


(更新 2013/5/13 )


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プロフィール

内藤みか(ないとう・みか)

 小説家、エッセイスト。山梨県出身。デビュー当時「ケータイ小説の女王」の異名をとリ、現在も電子書籍サイトのダウンロードランキング常連。「年下男恋愛」「イケメン」についてのコンテンツを作り続け、「イケメン評論家」としても活動。近年はイケメン恋愛ゲームのシナリオや、芝居の脚本も手がけるように。『夢をかなえるツイッター』などSNSに関する著作も。近著に『誰も教えてくれない Facebook & Twitter 100のルール』。twitterアカウントは @micanaitoh