第1182回 独りぼっちは嫌いなにゃーさん 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1182回 独りぼっちは嫌いなにゃーさん

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 19歳3カ月で愛犬ぽちが亡くなってから、わが家には野良猫ちゃんがよく来るようになった。
 3匹の猫ちゃんが来る中、見かけは可愛くないが、いつもすりすりしてくる猫をにゃーさんと呼んでいた。
 にゃーさんは、私が庭で草取りしていると近くまで来て、くるりくるりと土にまみれながら遊び、花の支柱にまですりすりする。
 そのうち、勝手口を開けると、にゃーと言って来るようになり、つい煮干しをあげるようになった。塩分の強い煮干しは猫には良くないと知り、キャットフードを与えるように。
 そんな状態が1年あまり続いたある日、突然、にゃーさんは雄か雌か、と疑問に思った。女の子だったら大変。産んだ子猫にまで餌はあげられない……。
 女の子だった。顔立ちはどう見ても男の子なのに~。そこで、外猫ながら避妊手術を受けさせることにした。
 にゃーさんは車の中では私の耳も心も破裂しそうな悲痛な声で鳴いていたのに、一歩病院に入ると、にゃーとも言わない。診察台の上でもおとなしく、検温時も採血時も静かで褒められた。
 診察の結果、年齢は1歳から2歳の間で、もしかしたら避妊の手術もすんでいるかもしれないし、発情期が来てからでも遅くはないとのこと。また、野良ではなく、人に飼われていたのではないかと言われた。
 それからにゃーさん(写真)はわが家の猫になった。発情期は来ず、避妊手術もしないまま、家族になってもうすぐ1年になる。
 彼女はどこかで大事に育てられていたのは間違いない。だって人が大好きで独りぼっちは嫌いだから。
 噛み癖のあるにゃーさんは、時々私の手を噛んでは、しまったぁ、という顔をしている。もともと猫嫌いだった私だが、今はにゃーさんが本当に可愛い。

(柳浦千枝子さん 群馬県/66歳/主婦)

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(更新 2016/6/30 )


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