第1144回 認知症の愛犬を見守る日々 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1144回 認知症の愛犬を見守る日々

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 わが家に来て17年になる老犬ハチ(写真、雄)は、耳は聞こえない、目は白内障、得意の嗅覚も衰え、散歩も家の周りがやっとの状態。そこで庭で放し飼いにしていたところ、ある朝、ちょっとした隙にいなくなってしまいました。
 すぐに戻ると思っていたのに帰らない、車にはねられたのではと捜しても見つからない──。日がたつにつれ、野生の本能でそっと姿を消したのかも、とあきらめるようになりました。
 ところが、18日目に動物愛護センターから「よく似た犬がいる」と連絡がありました。わが家から20キロも離れた山奥の村で、優しい女性が保護してくださったそうです。駆けつけてみると、すっかりやつれ、毛が抜けて痛々しい状態になっていましたが、間違いなくハチです。
 連れ帰り、缶詰を与えるとガツガツ食べます。その後シャワーを浴びさせようとしたら、息子のTシャツをくわえて離さなくなりました。そのままお湯をかけましたが、翌日までTシャツを離さず、何も食べないので、病院で無理やり外してもらい、点滴もしてもらいました。人間と同じで、認知症になっているとのことでした。
 それでもハチは日に日に元気になり、食パン1袋をペロリと食べ、歩く姿もよくなりました。
 しかし、家に帰って10日目の朝、ハチが私の車の下に入り、出て来なくなりました。仕方なく車を移動させて様子を見ると、動けなくなっていました。時々痙攣を起こすので電話で獣医さんに相談すると、老化現象で、犬自身は無意識の状態だと言われました。
 初めは水を与えると飲んでいたハチですが、もう何も飲まなくなって3日になります。心配ですが、飼い主の私の元へ帰ってくれてよかったと思っています。

(小澤縫子さん 岡山県/70歳/主婦)

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(更新 2015/9/24 )


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