【CDJ19/20】flumpool、復活イヤーを締めくくった10年ぶりのCDJを振り返る<ライブレポート>
【CDJ19/20】flumpool、復活イヤーを締めくくった10年ぶりのCDJを振り返る<ライブレポート>

 4日間に渡り開催された【COUNTDOWN JAPAN 19/20 supported by Amazon Music】の2日目、2019年12月29日の〈GALAXY STAGE〉にflumpoolが10年ぶりに登場した。flumpoolにとっての2019年は、山村隆太(Vo/Gt)の“歌唱時機能性発声障害”を受けた活動休止から、活動を再開した思い出深い年にもなった。【COUNTDOWN JAPAN】は関東でのライブの締めくくりとなったのだが、久しぶりのフェスという場所にメンバーも以前SNSで不安を吐露していた。そんな不安もよそに、当日は人で溢れ、その景色を目にしたメンバーの表情は嬉しさと安堵でいっぱいのように見えた。

 心地よいストリングスのイントロが聴こえ「行くで幕張! 会いたかったで!」と、意気揚々とスタートしたデビュー曲「花になれ」。オーディエンスも1曲目から大きなクラップで応え、温かい空気で会場を包みこんだ。山村がスタンドマイクに持ち替えて続けたのは、ダークなロック・ナンバー「夜は眠れるかい ?」。阪井一生(Gt.)がギターを掻き鳴らす中、尼川元気(Ba.)はこの時だけベースではなくMPCを楽しそうに鳴らしていた。シリアスなナンバーから一転、小倉誠司(Dr.)の軽快なドラムイントロから「labo」へ。

 中盤では阪井一生(Gt.)が「後ろの方、フォーリミ行く感がすごいね」と、タイムテーブルが裏に被っていた04 Limited Sazabysに流れて行く観客を気にかけると、山村が「ちょっと待ってくれ~、もうすぐ「君に届け」やるから!」と、自身のヒットソングをネタに。さらに山村が「flumpoolを10年ぶりに見た人はギタリストが太りすぎててわからなかったかもしれないけど(笑)」と阪井をイジったり、MCでしっかり笑いを取るシーンでは関西魂を感じさせられた。

 「去年、声が出なくなっちゃって」と、山村が活動休止時について振り返り「強がりだった自分が弱音を吐露した時、色んな人が支えてくれました。自分の弱さを伝えるのも強さだと気付いた」と楽曲に込めた気持ちを伝えた、2019年唯一リリースしたシングル「HELP」。モニターには復帰後初のツアー【Command Shift Z】でも流していた映像が大きく投影され、手書きで書かれた歌詞が表示された。全身全霊のメッセージに観客も心打たれていた。

 そしてお待ちかねの「君に届け」では、山村がステージを練り歩きながら隅々のオーディエンスに手を振り「幕張が好きだーっ!」と叫んでいた。ファンを大熱狂させた、ラスト「星に願いを」では会場が一体となって拳を突き上げフィナーレへ。

 2020年は早速2月にドラマタイアップのシングル「素晴らしき嘘」をリリース、夏からは全国ツアーも決定しているflumpool。活動休止を乗り越え、意欲的に活動していく彼らから今年は目が離せない。

◎公演情報
【COUNTDOWN JAPAN 19/20 supported by Amazon Music】
2019年12月29日(日)