90年代初期、ナイン・インチ・ネイルズの絶頂期にキーボーディストを務めていたジェームズ・ウーリーが、先週末に亡くなっていたことが明らかになった。まだ50歳だった。

 ウーリーの元妻であるケイト・ヴァン・ビューレンが8月16日、フェイスブックで同ニュースを公表した。ナイン・インチ・ネイルズの代表作『ザ・ダウンワード・スパイラル』のレコーディング中だった1991年に出会ったことを振り返りつつ、ウーリーの事を綴っている。ただし、死因については触れていない。

 トレント・レズナー率いる同バンドに1991年から1994年まで在籍していたウーリーは、最初の【ロラパルーザ】出演をはじめ、アルバム『ザ・ダウンワード・スパイラル』における大規模ツアーにも参加した。

 ヴァン・ビューレンは、「ジェームズはナイン・インチ・ネイルズで一生懸命働き、プレイしました。彼はキーボード演奏にクールさをもたらしましたが、それはギターやドラムでやるほど簡単なものではありません」とも綴っている。

 1991年後半にロサンゼルスのSunset Social Clubで出会ったという2人。「一目惚れだったわ」と振り返るヴァン・ビューレンは、当時、彼がナイン・インチ・ネイルズのメンバーだとは知らなかったそうだ。1994年にウーリーが同バンドを抜けた後、2人は結婚し家族になった。

 ヴァン・ビューレンは「ブレンダン、メアリー、アンのウーリー一家と彼が愛する人々のために、どうか祈ってもらえるよう友人たちに知らせたかった次第です」としている。

 ウーリーはシカゴのインダストリアル系バンド、Die Warzauを経てナイン・インチ・ネイルズに参加。その後、ジューダス・プリーストのボーカリスト、ロブ・ハルフォードをフィーチャーした2woに短期間在籍したほか、米TVアニメ『ザ・シンプソンズ』の舞台音響の仕事や、他多くの音楽プロジェクトで演奏およびプロデュースをしてきた。

 YouTubeにあがっている『マーチ・オブ・ザ・ピッグス』のオフィシャル・ミュージック・ビデオでは、ウーリーがレザー・ジャケットに身を包みキーボードを演奏する姿が見られる。


◎Nine Inch Nails - March Of The Pigs (Unclean Live)
https://www.youtube.com/watch?v=PL72Tyxe1rc