パドル・オブ・マッド、シンガーを見捨ててライブ切り上げステージを去る
パドル・オブ・マッド、シンガーを見捨ててライブ切り上げステージを去る

 パドル・オブ・マッドのフロントマンであるウェス・スキャントリンが先週、イングランドのドンカスター公演で酷いパフォーマンスを行い、コンサート途中でバンドメンバーにステージ上にひとり置き去りにされる事態となった。同シンガーはその後、自身を非難するオーディエンスを前に、上半身裸で椅子に座りステージに居座った。

 スキャントリンが確実にドラッグもしくはアルコールを摂取していたため、ソールドアウトとなったDiamond Live Loungeのオーディエンス500人が同バンドのヘッドライニング・ステージに失望したのは明らかだった。

 近ごろ法的なトラブルを繰り返しているスキャントリンだが、昨年は飲酒運転容疑で2度逮捕され、1月には、最近差し押さえにより失った家で逮捕された後、暴行罪で告発されている。

 ファンが撮った同コンサートの映像では、スキャントリンはヒット曲「ブラーリー」を辛そうに歌っているように見え、パフォーマンス途中で地面に倒れかかる様子が映っている。また、他の映像では、喝采とブーイングが混じるオーディエンスを余所に舞台裏へ歩いていく姿が窺える。

 しかし、最も酷かったのはバンドがショーを途中で切り上げて彼を置いて去った後、彼がステージを降りるのを拒否し続けたことだ。スキャントリンは上半身裸で椅子に座り、マイクを切られるまで観衆に向けて語った。オーディエンスに対し、「俺のバンドだと思っていたパドル・オブ・マッドが俺を見捨てた。彼らは俺とプレイするのをやめたんだ……驚くことじゃないがね」などと話した。

 なお、同会場はライブの後、ウェブサイトでステートメントを出しており、「隠すまでもなく、昨夜のパドル・オブ・マッドのギグは、500人のオーディエンスが“ロックン・ロールな夜”を楽しむ計画とはまったく裏腹なものでした。特にリードシンガーであるウェス・スキャントリンのパフォーマンスに関しては」などと述べている。会場側は来場者にチケット代の一部を返すべく、バンドのマネージメントやエージェントにショーの経費を交渉できないかと要求している。

 ステートメントには、「ウェスが自身の健康と素晴らしいバンドにおけるキャリアのために必要な手助けを得ることを望みます」ともある。