チームしゃちほこ 初の日本青年館に刻んだ“覚悟”と聴こえてきた“覚醒”の序章
チームしゃちほこ 初の日本青年館に刻んだ“覚悟”と聴こえてきた“覚醒”の序章

 名古屋発スターダスト芸能3部所属の高校生アイドル6人組、チームしゃちほこが1月6日(火)~12日(月・祝)に開催された【ふじいとヨメの七日間戦争】に出演。グループ初の東京・日本青年館の地でライブを行った。

 同イベントはスターダストプロモーションに所属する個性豊かなアイドルグループが出演するイベントで、チームしゃちほこの他、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、たこやきレインボーらが7日間の日程を使って様々なライブを実施。期間中、インフルエンザによりメンバーが欠席になってしまうトラブルもありながらも、グループの枠を越えた底力を見せイベントは大盛況のうちに終了となった。

 そんな中、チームしゃちほこによる初の日本青年館単独公演となった「俺のしゃちほこライブ」。スターダスト芸能3部所属のアイドルたちはこれまで、日本青年館、よみうりランド、さいたまスーパーアリーナと会場の規模をアップグレードし、勢いを拡大していたが、名古屋拠点で活動することも影響したのか、先輩方とはまったく別の道を歩み、地元の愛知県体育館から日本武道館公演までたどり着いた。

 2014年はライブハウスのツアーに、ロックフェス出演、ホールツアーに武道館、そして、1stアルバムのリリースと1年間でホームもアウェーも場数を踏みまくり、楽曲も増えたことで驚異的な経験値を獲得した彼女たち。残念ながらインフルエンザの為、坂本遥奈が出演を取りやめることとなったが、5人は“覚悟”を感じさせる凄まじいパフォーマンスを見せつけてくれた。

 濃度の高いファンで埋め尽くされた日本青年館は鉄板曲の連続投下で即座に狂喜乱舞状態へ。しかし、踊り狂わせるだけでなく、彼女たちの凄さはいとも簡単に会場を一体化させるライブ全体の掌握力だ。激しく踊りながらも、会場の隅から隅まで目線を送り、手を振って引き寄せ、コントロールする。そして、そのコントロールはひたすら心地良く、ファンたちは引きずり込まれるように踊り、叫ぶ。

 そして、秋本帆華が安藤ゆずのパートを歌う「私がセンター」や、昨年11月の横浜アリーナに出演した際に披露したLiSAの「crossing field」カヴァーや、藤本美貴「ロマンティック 浮かれモード」カヴァーと縦横無尽なセットリストがいとも簡単に予定調和を破壊してくれる。

 これまでの公演でも存分に発揮していたこの能力は、次なる“覚醒”への動き出した。その幕開けとなったのが姉さんグループ、私立恵比寿中学と挑んだ「俺のエビしゃちライブ」だ。【ふじいとヨメの七日間戦争】の最終日にとなった同公演は、各グループで出演時間を分けて行うのかと思いきや、数曲を交互にパフォーマンスするステージに。坂本遥奈は引き続き欠席での出演となったが、満員の観客とエビ中に見守られ、序盤から「抱きしめてアンセム」「エンジョイ人生」など必殺ナンバーを連発。

 “世の中全部しゃちほこのファンにしてやる!”と声が聞こえてきそうなくらいに超攻撃的な姿勢は<今日はハルがいないから…>、<エビ中のライブが凄すぎて…>など言い訳を許さないストイックな“覚悟”が見え隠れする。デスボイスとヘッドバンギングが飛び出したエビ中の「ザ・ティッシュ~とまらない青春~」カヴァーまで、フルパワーが過ぎるパフォーマンスにファンが呼応し、歌って踊って会場全体を躍動させる。

 カヴァーはもちろん、1stアルバムの楽曲から「シャンプーハット」など新たな楽曲が加わり「いろんなセットリストが組めるようになったのは、大きい出来事だったし、これから響いてくると思います!」と咲良菜緒が昨年のインタビューで語っていた通りに、新たな色を見せようとする彼女たちの意気込みが強く表れた2公演となった。

 5月9日(土)、10日(日)の2日間にわたって【幕張HOLLYWOOD(マクハリウッド)】と題された幕張メッセ2Days公演が発表され、5月23日(土)に全国公開を控える映画『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』のオープニングテーマを務めることも明らかとなっており、2015年も様々なイベントが用意されているようだ。更なる“覚醒”を見せ始めたチームしゃちほこはその仕掛けたちにどのように反応し、成長していくのだろうか…?

◎イベント情報
チームしゃちほこ【幕張HOLLYWOOD(マクハリウッド)】
2015年5月9日(土)千葉・幕張メッセイベントホール
2015年5月10日(日)千葉・幕張メッセイベントホール
※詳細は後日発表