【スペシャ列伝】110回目でバクホン、アルカラ、八十八ヶ所、Age Factoryらの熱演が咲き乱れ
【スペシャ列伝】110回目でバクホン、アルカラ、八十八ヶ所、Age Factoryらの熱演が咲き乱れ

 スペースシャワーTVのライブイベント【スペースシャワー列伝100巻記念公演 ~第110巻 燕子花の宴~】が10月28日(火)に開催。アルカラ、THE BACK HORN、八十八ヶ所巡礼、Age Factoryら4組が東京・新宿LOFTで狂喜乱舞の宴を繰り広げた。

 幕開けを飾った、ジャパニーズ・オルタナティブ・ロックバンドの新星として注目を集めるAge Factoryは、12月3日にリリースされる『手を振る』から、代表曲でもある「プールサイドガール」、「真空から」など、語り口調で発せられる清水エイスケ(Vo/Gt)の貫録のある歌声と、生々しいラウドなバンド・サウンドとが、緩急をつけながら披露されていく。MCでは“生活の中に音楽がある幸せ”について語るなど、メッセージ性の強い楽曲群とも連なって、感慨に浸たってしまうほどの説得力には脱帽してしまった。そして、そのまま「幸せをなぞった歌です。」と一言添えて披露した「ロードショー」は、轟音の中で強く煌めくエモーショナルなメロディーラインが際立つ、独自の音楽感を存分に見せつけていた。

 続いて登場した八十八ヶ所巡礼は、幕開けの「赤い衝動-R.I.P」が始まりとともに、マーガレット廣井(Vo/Ba)のフロアを劈くようなハイトーン・ボイスと、Katzuya Shimizu(Gt)の超絶ギター・プレイがフロアに衝撃を与え、フロア前方の熱狂っぷりと、後方の圧倒されっぷりのギャップに納得がいってしまうほどの変態的なサウンド・コンビネーションをいきなり魅せつける。マーガレット廣井が、「我々による、貴様らのための、『攻撃的国民的音楽』。」と告げれば、音どうしが殴り合うかのような破壊的なサウンドスケープがフロアに襲いかかり、アクトはさらにカオティックに。途中、激高の如く叩かれる、賢三(Dr)の長尺ドラム・ソロを挟みつつ、彼らの愛国心の現れなのであろう、日本国家である「君が代」を、無論、原型など跡形もないが(笑)披露し、マーガレット廣井はそのままベースをステージに置き、客席へダイブ。オーディエンスに抱えられながらフロアの中央で絶叫した後、ラストの「日本」を投下し、フロアを混沌へとたたき落とした。

 続いて登場するのは、幕がゆっくりあがる中、「開脚宣言」を披露しながら姿を現したアルカラだ。そのままアクトに突入するかと思いきや、稲村太佑(Vo/Gt)は、スペースシャワーTVへの感謝をつらつらと述べながら「スペシャ25周年を祝して、こう宣言したいと思います。…チクショー チクショー!」叫び散らし、怒濤のアクトは「チクショー」で幕を開ける。さらに、畳み掛けるように「カラ騒ぎの彼女」、「愚痴ばっかりのローレロレロ」など、息も付かせぬ展開をみせる。と、ここで小休止。大きく一息ついた稲村は「もうここでは…もうここでは…」と、溜めるので、何を言うかと思えば「路上ライブをやりません。っと誓約書を書いてから1ヶ月…。」と、先月新宿で行った路上ゲリラライブのネタでフロアに大爆笑を生み出しMCがスタートすれば、ここから彼の一人舞台。aikoのコール&レスポンスを真似てみたり、本イベントの出演者をいじり倒してみたり、25年前の恋バナを語ったり、とにかく饒舌にしゃべり続けフロアを湧かしつくす。そして、フロアを完全に掌握し、舞台は整ったと言わんばかりに、本イベントのタイトルでもある“燕子花”(カキツバタ)がタイトルに含まれている「カキツバタ832」を投下すれば、オーディエンスから大歓声が沸き上がる。飛び跳ねるたり、手を掲げたり、フロアに大熱狂を巻き起こした“ロック界の奇行師”は終始ステージ上で躍動し続けた。

 そして、トリを飾るのは、記念すべき【スペースシャワー列伝第1巻 桜の宴】に出演して以来、およそ14年ぶりの列伝登場となったTHE BACK HORNだ。スタートを飾るのは、いきなり歓喜の渦を巻き起こした、2001年リリースのメジャーデビューシングル「サニー」。コンパクトなステージを目一杯使い、全身を使って楽曲に彩りを与えていき、時には山田 将司(Vo)、菅波 栄純(Gt)、岡峰光舟(Ba)らは最前まで飛び出し、ゼロ距離でオーディエンスと向き合いプレイするなど、アクトは物凄い熱気を放ちながら進んでいく。MCでは昔話に花が咲き、心温まったところで、透かさず「シンメトリー」を投下。佳境に向かうにつれてオーディエンスの突き上げる拳にも力漲り、ボルテージが最高潮に達したラストは「コバルトブルー」、「シンフォニア」でフィニッシュ。パフォーマンスを終えステージを後にする彼らには大喝采が贈られ、そのままアンコール呼ぶハンドクラップへ。立ち込めた熱気が冷める間もなく再登場してくれた彼らは、全身全霊で「ビリーバーズ」をフロアに届けてくれた。

 【スペースシャワー列伝】各公演の模様は全3回に分け放送。第2回目は11月27日(木)にスペースシャワーTVにて特別番組としてオンエア予定。なお、第100巻、第101巻、第102巻の模様は『スペースシャワー列伝100 Vol.1』として11月にリピート放送も実施される。

Photo by 釘野孝宏

◎番組放送情報
スペースシャワーTV『スペースシャワー列伝100 Vol.2』
<初回放送>
2014年11月27日(木)24:00~25:30
<リピート放送>
12月予定

スペースシャワーTV『スペースシャワー列伝100 Vol.1』
<リピート放送>
2014年11月2日(日)24:00~25:30
2014年11月6日(木)22:30~24:00
2014年11月22日(土)25:00~26:30

info:http://www.spaceshowertv.com/retsuden/100/