東松照明《チューインガムとチョコレート#7》1959年、東京都写真美術館蔵
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東松照明《チューインガムとチョコレート#7》1959年、東京都写真美術館蔵
森山大道《にっぽん劇場写真帖 ヨコスカ》1965/1968(no.26)、東京工芸大学写大ギャラリー蔵
森山大道《にっぽん劇場写真帖 ヨコスカ》1965/1968(no.26)、東京工芸大学写大ギャラリー蔵
森山大道《狩人 ヨコスカ》1971年、東京工芸大学写大ギャラリー蔵
森山大道《狩人 ヨコスカ》1971年、東京工芸大学写大ギャラリー蔵
ホンマタカシ《「東京郊外」1 湘南国際村、神奈川県三浦郡》1995-98年、作家蔵
ホンマタカシ《「東京郊外」1 湘南国際村、神奈川県三浦郡》1995-98年、作家蔵

 東松照明、森山大道、石内都など、日本の写真史に大きな足跡を残した写真家と美術作家たちの作品で、「ヨコスカ」の姿を浮かび上がらせようという展覧会が開かれている。神奈川県横須賀市の横須賀美術館で開催中の、「街の記憶─写真と現代美術でたどるヨコスカ─」である。

 横須賀は独特な歴史を持つ街だ。かつて軍港によって栄えた横須賀では、第二次世界大戦が終わるまで街の景観を写生することが禁じられていた。戦後から現代にかけては、とりわけ多くの写真家をひきつけ、すぐれた作品にその姿をとどめてきた街でもある。  
同展では、写真作品と現代美術作品に加え、戦前の絵葉書や雑誌などの資料を含む約200点を展示。2部に分け会場を構成している。

 1部では、横須賀を主題とした写真作品を扱っている。写真を用いた現代美術作品も展示され、写真と美術が交わることで生まれる新たな表現も見ることができる。2部では、鈴木昭男、秋山さやかによる、現在の横須賀をモチーフとした新作のインスタレーションが展示されている。
また、「あの頃。横須賀の人々」と題された関連の展示もある。市民から募集した、横須賀で撮影された「家族写真」を見ることができる。
これらの多様な表現を通じ、「ヨコスカ」という街の記憶を丹念に探っている。

 出品作家:秋山さやか、石内都、市川美幸、北井一夫、鈴木昭男、薗部澄、髙橋亜彌子、高橋和海、田村彰英、東松照明、浜口タカシ、藤田修、ホンマタカシ、森山大道、若江漢

街の記憶─写真と現代美術でたどるヨコスカ─
会場:横須賀美術館
開催期間:2013年4月27日~6月30日
開館:10時〜18時 休館日:5月13日(月)、6月3日(月)
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1
TEL:046-845-1211
最寄り駅:横須賀