ながい・さやこ/1977年、神奈川県出身。慶應義塾大学文学部卒業。新聞記者、ライターを経て、作家に。2020年刊行の『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』で細谷正充賞、本屋が選ぶ時代小説大賞、新田次郎文学賞を受賞。その他の著書に『女人入眼』『横濱王』など(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
『木挽町のあだ討ち』(1870円〈税込み〉/新潮社)雪の降る晩に芝居小屋の近くであだ討ちがあった。まだ16歳の菊之助が父親の仇である作兵衛の首を討ち取ったのだが、2年後、当時の顛末を聞きに一人の若侍が芝居小屋を訪れる。小屋で働く人々が語った真相とは。予想外の結末が待ち受ける長編時代小説(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)