動物写真家が教える「身近な野生動物」の撮り方 被写体を引き立たせる背景に注目

  • 兵庫県・六甲山中のウリボウ(イノシシの子ども)。この場所へはもう20年以上通っている。昔は人なれした個体が多くいたが、最近では数が減り、出合うのにひと苦労する。一回の撮影に10日以上滞在できるように準備して、相手の動きを把握しながら撮影する■キヤノンEOS 5D Mark IV・EF24~70ミリF4L IS USM・ISO1600・絞りf8・250分の1秒
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  • 走古丹で。気温零下23度。朝焼けの中、群れに追いつこうと走り始めたエゾシカ親子。動感を出すために遅めのシャッタースピードをチョイス。十分な距離を置いて撮影するため800ミリの超望遠レンズを使った■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM・ISO1600・絞り開放・80分の1秒
  • 野付半島で。立派な角を持ったオスジカの角合わせ。迫力ある部分を切り取るため1120ミリを使用。目にピントが合うように注意してチャンスを待った。戦う目にいちばん力が入ったところでシャッターを切っていく■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM+エクステンダー1.4×・ISO800・絞り開放・250分の1秒
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  • 雪裡川で。撮影地として有名なタンチョウの寝ぐらとなっている川だ。零下20度以下の晴れた朝には川霧が上って幻想的な写真が撮れる。撮影は決められた橋からのみ。500ミリ以上の超望遠レンズがあるとバリエーションが撮れる■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM・ISO1600・絞り開放・250分の1秒
  • 眠りから覚めてウォーミングアップをした後は家族単位でゆったりと過ごす。その穏やかな感じを表したかった。朝日が直接当たるとコントラストが強くなりすぎるので光のラインから少し外れた場所をねらった■キヤノンEOS R・EF200~400ミリF4L IS USM+エクステンダー 1.4×・ISO800・絞り開放・AE・プラス1補正
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  • 1120ミリで飛び立つ姿の一部分を切りとった。印象を強くするためスローシャッターで流し撮りをした。しっかりした三脚と滑らかに回転する雲台が必須だ。成功率が低いのでたくさん撮るしかない■キヤノンEOS-1D X Mark II・EF800ミリF5.6L IS USM+エクステンダー1.4×・ISO100・絞りf45・5分の1秒
  • 朝日が昇り湖面がいちばん輝く時間帯にハクチョウの呼気が光る瞬間をねらった。シンプルな画面構成にするために1120ミリを使った。朝はウォーミングアップで羽ばたく回数が多いのでファインダーに集中する■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM+エクステンダー1.4×・ISO200・絞りf10・AE・プラス1補正
  • オシドリの恋のさや当て。いわゆる求愛行動で、それをアップでユーモラスにねらってみた。生態行動の撮影には観察による予測がかぎになる。さや当てが行われる時間帯やどんな行動の後に見られるのかなどをつぶさに観察すること■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM・ISO2000・絞りf8・250分の1秒
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  • 雨が降って渓谷内が急に暗くなった。感度を上げて被写体ブレを防ぐのが一般的だが、逆に可変NDフィルターで減光してスローシャッターを切り、泳ぐオシドリをブラして写した■キヤノンEOS R・EF200~400ミリF4L IS USM+エクステンダー 1.4×・ISO200・絞りf8・AE・マイナス1補正・可変NDフィルター
  • オシドリをねらって現れたクマタカを撮影。やぶの中に隠れた姿をカメラのクロップ機能を使って2560ミリ相当で撮影した。ミラーレス機ならブレにも強く超超望遠撮影にもチャレンジできる■キヤノンEOS R・EF800ミリF5.6L IS USM+エクステンダー2×(1.6倍クロップ)・ISO6400・絞り開放・125分の1秒
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