さかい・じゅんこ/1966年、東京都生まれ。高校時代から雑誌「オリーブ」に寄稿。広告会社勤務を経て専業へ。『負け犬の遠吠え』で講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞。鉄道好きとしても知られ、『女流阿房列車』などの関連エッセイも(写真/大野洋介)
『松本清張の女たち』(1870円〈税込み〉/新潮社)1992年8月に死去した松本清張。だが、没後30年以上を経ても読まれ続けている。その人気の秘密は、女性を描いた作品群にあるのではないかと考えた著者が、さまざまな角度から、清張が時代とともに変わってきた女性の生き方をどう描いていったかにスポットを当てる。埋もれていた清張作品の再発見ガイドでもあり、まったく新しい清張研究の書でもある