香りの世界に遊び、感覚を研ぎ澄ます志野流香道の組香の道具組。香元(香をたく役割の人)の前に置かれた地敷(じしき)の上に、本香盤はじめ、可憐な香道具が並べられていく。香炉の灰が整えられると、香元は銀葉(ぎんよう)を置き、その上で香木をたいていく。香りを聞き、自分の中で世界を作る、典雅な世界だ。※銀葉:雲母の薄片に、金銀、錫の縁をつけたもの(撮影/慎芝賢)