早慶に不合格だった生徒のなかにはMARCHに行く生徒もいるが、浪人して東大や早慶を目指す生徒もおり、浪人生は昨年の30人から5人増えたという。

「18年度入試の結果を分析し、教員間で共有しました。生徒の意思を尊重したうえで、併願校のアドバイスなどを考えていきたいと思います」(中東教諭)

■私大難化で、多い生徒は15校前後も受験

 2010年度から15年度まで国公立大、早慶上理、GMARCHの合格者が右肩上がりに増え続けていた淑徳(東京)は、15年度からの早慶上理の合格者数が138人→105人→108人→118人、GMARCHの合格者数は231人→219人→231人→202人となった。数字をみると、早慶上理は16年度に大きく減った後、17年、18年と少しずつ増えているものの、GMARCHは18年に大きく合格者を減らした。

 同校高等部の河井博臣部長は、厳格化についてこう話す。

「16年度には合格者数が落ち込み、衝撃でした。17年度には多少盛り返しましたが、18年度はGMARCHが大きく合格者数を減らしてしまいました。本校には東大などの難関大を目指すコースもありますが、GMARCHを目標にしている生徒も多いため、痛手でしたね。駿台や河合塾の模試の判定がA判定やB判定の生徒も不合格になるケースがありました」

 この2年間で早稲田、法政、明治、立教、青学では2000人以上合格者を減らしている。絶対に浪人をしたくない生徒は安全校に進学するが、浪人してでも志望校を目指す生徒も少なくない。なお、同校の浪人生の数は16年度から年々増加し、18年度は15年度の約2倍になった。厳格化による厳しい入試を物語っている。

「多くの私大がセンター利用入試を実施しているので、私大専願の生徒にも、センター試験の勉強をしっかりとやるよう指導しています。本校は国公立型のカリキュラムなので、学校の勉強をしっかりとやって、科目を絞り込まず、私大のセンター利用の5教科型を受けるようアドバイスしています。センター利用入試は2科目や3科目よりも、5科目の方が合格しやすいからです」(河井部長)

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全部で15校くらい受験