――お二人のオススメの展示は?
梶「西尾先生の『断片小説』を僕と、<物語>シリーズの神谷浩史さんとで朗読していて、聞き比べができます。読み手によって受ける印象の違いを耳からも楽しんでみてほしいです。隣のブースからずっとタイピングの音がしているのですが、実は西尾先生のゴーストタイピングの音なんです。先生を感じられるブースなので必見です。あとは、登場キャラクターを独自に分類した分布図。“いーちゃん”の分布が西尾維新作品の全キャラクター中で最弱です」
悠木「作品中の印象的なセリフが流れてくるブースがあるのですが、ずっと見ていられます。そして、今回の西尾維新大辞展のために制作された活字が動くアニメです。偽物語中のワンシーンなのですが、是非実物を見てほしいです。そして、最後の最後のブースまでとっておきの仕掛けがあって……」
――役づくりの際に苦労した点などはありますか?
梶「難解で複雑、めんどくさいキャラの“いーちゃん”をどうやって表現するか、声優としての技術を試される役柄でした。他のキャラクターと会話している“いーちゃん”』『語り部の“いーちゃん”」「モノローグで一人つぶやく“いーちゃん”」、感情が薄いキャラなので違いを考え表現する事が大変でした」
悠木「私も玖渚友はどんな天才なのか突き詰め表現する事に苦労しました。自分を見つめ直すというか。哲学性や倫理観……、ズバ抜けた天才の思考や行動は? と一般人の私が考える範疇の外に思いを巡らせ演じました」
このイベントではこんなウラ話も披露された。収録時の話数の順番がバラバラで、1話の収録後に8話を収録し、その後2話を収録したのだとか。また、録り初めから1年半ほどかけて丁寧に制作された作品で、声優が声をあてるのは「魂こめて料理にパセリを添えるようなもの」と、独特な悠木さんのコメントには大いに会場が湧いた。
――お気に入りのセリフはありますか?