長い独身時代からの夫婦二人の生活。不安はあるけど、年の功で乗り越えられそう(※写真はイメージ)
長い独身時代からの夫婦二人の生活。不安はあるけど、年の功で乗り越えられそう(※写真はイメージ)
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「私たち、結婚しました!」――続けて届いた2通の結婚報告はがき。お葬式に参列することのほうが増えていたというのに、まさか同年代である50代の友人から結婚話を聞かされるとは。もしかして、と調べたところ、ここ20数年で50歳前後の結婚増加が判明。総数から見れば少ないものの、"50歳からの結婚"が増えていることは間違いないようだ。連載「50歳から結婚してみませんか?」では、結婚という大きな決断を50歳で下すことになった5人の女性の本音とリアルに迫る。第2回は、田島好江さん(仮名・53歳・パート)の後編をお届けする。

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 紆余曲折ありながらも、49歳で中学の同級生と電撃結婚した田島さん。結婚して改めていろんな価値観の違いに驚いたと言う。

「まず、いちばんびっくりしたのが経済観念です。私はサラリーマン家庭で育ってきたので、父のお給料から、母が1カ月間やり繰りしていました。でも、自営業(工務店経営)で育った夫は丼勘定的というか、あるとき払いなんですね。ある日、役所から税金滞納の知らせが届いたので驚き、夫に聞いたら、義父がバブル時代に作った借金が結構あって税金を払っていなかったことがわかったんです。当然、貯金なんてほとんどありませんでしたね。今、夫はサラリーマンなので、月々お給料が振り込まれ、その中でやり繰りしています。できるだけ無駄を省き貯金もしていますが、結婚当初は金銭的な価値観の違いに本当に驚きましたね」

 金銭的なこと以外にもPCの環境が整っていなくてネットができない、夫の部屋のテレビはブラウン管、BSは見られない、食事は味が濃いめ、日曜日でも早起き、バブル時代をそれなりに謳歌した田島さんと同じ年なのにバブルを楽しんだ経験がほとんどないなど、さまざまなことが違った。

「今時、ネットができないウチがあるとは思っていなかったので、本当にびっくりしました。その代わりと言うのもおかしな話なんですが、業務用の大きなコピー機や使えない古いPCが数台あって、私の頭の中は『?』のオンパレード。また、バブルの頃の話をしても、まったくかみ合わず、まるで知らない外国の家に嫁いだような感じでしたね」

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