小学生からメイクを始めるのは、もはや特別のことではないのかもしれない。
【画像】小学生向けのメイク特集って!? 表紙モデルも大人顔負け!
東京都内の公立校に通う小学2年生のAちゃんは、自分専用のメイクボックスを持つ。中には300円程度のプチプラコスメブランドのリップクリームやチーク、アイシャドーが入っている。母(31)がそれを買ってあげたのは、幼稚園の年中のとき。3つ年上のお近所のお姉ちゃんの影響で興味を持つようになり、100円ショップのボックスを購入した。愛用するのは電車で遠出する日など、学校が休みの日だけだ。
「女の子だからいずれ化粧はするだろうし、遊びの一つとして家で楽しむだけなら誰にも迷惑かけないのでいいかなと思っています。ダンスを習っていて、いまは地域のアイドルユニットとして活動しているので周りにはオシャレな子が多いですね」
と母(31)は話す。
10年前にポーラ文化研究所が行った調査では、若い年代ほど早い時期からスキンケアやメイクを経験していることが指摘されていた。「スキンケアアイテムを中学生までに使用した人」は30代以上では半数以上、20代以下になると約6~7割に増えていた。小学生の子を持つ親の多くが30~40代だとすると、親自身も早くから美容を意識するようになった世代だと言える。
さらに、マイナビのティーンズラボが昨年8月に行ったアンケートでは、小学6年生までに19%、中学3年までに64.7%がメイクデビューしていた。高校生も含めると92.5%がメイクを経験する。
小学生向けファッション誌もここ10年で数冊が登場し、新たなジャンルとして定着している。どの雑誌も小中学生のモデルたちが鮮やかにメイクをして登場する。2011年創刊の女子小学生向けファッション誌『JSガール』(三栄書房)の長谷浩二編集長によると、人気企画は着回しに加え、週末用のヘアーメイクだという。誌面には「小顔マッサージ」や「すっぴん風メイク」「時短ヘア」など大人向け雑誌と変わらないキーワードが並ぶ。小顔もなにも、浮腫むような年齢じゃないのでは?と思えてくるが……。