6月1日の就職活動解禁日を迎え、本格的に就職活動がスタートする。しかし、いまだおさまる気配を見せないのが、日本大学アメリカンフットボールの悪質タックル問題だ。日大 文理学部4年生の男子学生はこういう。
【「学生の方がしっかりしているように見える」と言われる原因は…】
「この子も嘘をつくのではないかと日大生が同じように見られるのは迷惑です。私は聞かれていませんが、友人が面接官からこの問題についてどう思うか?とだけ聞かれたと話していました」
日本大学は5月29日、企業の採用担当者に向けて、「日本大学学長から採用ご担当者の皆さまへ(お願い)というタイトルでホームページに文章を掲載。
「就職活動中の本学学生はこれまで勉学に励み、真摯に学生生活を送ってまいりました。採用ご担当の皆さまにおかれましてはこの点をご理解いただき、本学学生の就職活動へのご支援につきましては従前と変わらぬご高配を賜りますよう伏してお願い申し上げます。」
と訴えたものの、「日本大学のブランドは地に堕ちた」との声が多数上がっている。
その一方で、評価がうなぎのぼりになったのは、実名と顔を出し、反則行為について謝罪をした日大の選手だった。高須クリニックの高須克弥院長は、「高須グループがほしい人材」とラブコール、他にも有名企業の社長などがツイッターで「内定」を出すなど、会見の様子は大きな反響を呼んだ。
では実際に、日本大学約7万人の学生にこれから影響はあるのだろうか。
「大学名だけで合否の判断材料にされてしまうの?」
そんな不安を持つ日大生たちに企業の採用担当者たちはこうメッセージを送る。
「人事としては、就職活動に変化や影響は全くありませんし、日大生が面接に来ても事件のことには触れません。事件のことを気にせず、自分の強みやこだわりをアピールして欲しいと思います。人事としてではなく、個人としては、監督、コーチ、学校の対応があまりに良くない。そのせいか、学生の方がしっかりしているように見えます」(某上場企業の人事担当)
さらにある人材派遣会社の人事担当はこういう。
「日本大学の学生だからということで判断することは一切ありません。むしろ、日本大学の事件がそこまで騒がれていることが気づかないくらい、採用の場で耳にしたことはありません」