――どうしてあの日、ツイートしようと思ったんですか?
ツイートした日の夜に化粧をして、初めて横顔を撮ってみたんです。そうしたら、今までしっくりこなかったのが、鼻の整形をして、「私、なりたい顔になってる!」って。超感動して、一人で泣いてたんです。「この顔になりたかった!」って。あまりにも感動したからみんなに見てほしくて、気持ちが爆発してツイートしたんです。あんなにバズってちょっと怖かった。
――「人生で一番頑張った」というコメントにグッとくるものがありました。
だって本当に頑張ったもん。めちゃくちゃしんどかったし。整形ってラクして可愛くなれるって思ってる人がまだいるけど、そんなに簡単じゃないんですよ。お金もかかるし、稼ぐのも大変だし。ダウンタイムは本当に死ぬような思いをしてやっと普通の顔になったのに、どこが簡単なんだ! って思う。
――今は自分で思うベスト?
私はもうやらなくていいかなって思っています。例えば、もしやるなら、うーん。ちょっとリフト(たるみを上げる)したり、とかくらいかな。
――「整形依存」なんて言葉もあります。
私は最初に「これになりたい」っていう写真があって、そうなるためにはベースからやるのが良いってことになった。目もこれ以上やると違うなと思うからやらないし、涙袋もやらない。スロットと同じでほどよくストップするのが大事かな。
――整形するのに背中を押してほしい人もいっぱいいるのかなって思います。
多いですね。「整形を悩んでいるうちに20代後半になってしまい、今さら遅いですよね」みたいなメッセージもありました。でも、何歳になってもキレイでいて損ってことはないです。整形するのに年は関係ないし、そんなこと気にしないでやっていいんですよって。
他にも、「顔で悩んでいてイジメられているけど、親を説得できない」とか。でも、顔のことで毎日泣いているのってつらいじゃないですか。だったら、整形して前向きに生きている姿を見せたいって伝えるとかもいいかなって。
胃腸炎になったら病院に行くし、足を骨折しても病院に行く。それと同じだと思う。整形って顔を直すだけじゃなくて、心の治療だとも思っていて。人前に出られなかった人が整形をキッカケに可愛くなって、明るくなったって人も周りにいる。自分の人生だし、自分がいいと思ったらいい。自分が楽しければ、周りにどう思われようがいいと思います。
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取材を終えて思ったのは、自分に納得できるかどうかが一番大切なんだということ。700万円も“課金“したと聞いたときは、いったいどんな人なのか、少しドキドキした。しかし、「好きな服で歩けるようになってすごく楽しい」と話す明治さんは自分の人生をめいっぱい楽しむ女の子だった。(聞き手/AERA dot.編集部・福井しほ)