左サイドバックのポジションを狙う宇賀神(写真・Getty images)
左サイドバックのポジションを狙う宇賀神(写真・Getty images)
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 日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督はベルギーのリエージュで行われる3月23日のマリ戦、27日のウクライナ戦に向けた26人のメンバーを発表した。中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の初選出や本田圭佑(パチューカ/メキシコ)の代表復帰など話題は多いが、気になるのは左サイドバック(SB)における宇賀神友弥(浦和)の選出だ。

 昨年6月の試合で初めて招集されたが、親善試合のシリア戦、イランで行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選のイラク戦ともに出番は訪れなかった。

 ハリルホジッチ監督が「ずっと長い間追ってきた1人」と語っていたが、当時は浦和で3-4-2-1の左ウイングバックを担当しており、ミハイロ・ペトロビッチ前監督(現・札幌)の特殊な戦術で継続的にプレーしてきた経緯もあってか、長友佑都(ガラタサライ/トルコ)が君臨する代表の左SBでいきなり台頭することはできなかった。

 しかし、昨季途中に浦和の指揮権が堀孝史監督に引き継がれると、システムが4バックに変更され、宇賀神は左SBになった。10月には左足首を痛めたが、その後のAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で確かな活躍を見せた。

 特に、決勝のアルヒラル(サウジアラビア)戦では、相手のキーマンであるサウジアラビア代表SBのモハンメド・アルブライクを封じて悲願のアジア制覇に大きく貢献した。ちなみに、年末に日本で開催された東アジアE-1選手権は国内組で臨んだが、浦和の選手はクラブW杯の参加で日程が重なり、招集が見送られた。

 今回のメンバーは、現在のコンディションが良い選手を中心に選んでいるという。ただし、宇賀神に関しては前回の招集でテストできず、E-1にも呼べなかった状況で、4バックで経験を積んでいる彼をこのタイミングで改めてチェックしたい意図が含まれているのではないか。

 また、長友は主力として確定的だが、二番手の車屋紳太郎(川崎)がまだ指揮官の信頼を確固たるものにしていないことも、宇賀神にチャンスをもたらした要因かもしれない。左SBはここまで多くの選手が呼ばれたが、誰も長友からレギュラーの座を奪い取れていないポジションだ。

 ここに来てようやく車屋が台頭したが、長友に肉薄する存在になっているとは言いがたい。19日から始まる合宿で、よりアピールできた方が2試合のうち1試合のスタメンを獲得する可能性もありそうだ。

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特徴を出してチャンスを掴めるか